ページビューの合計

2012年2月27日月曜日

実現してしまった23年前の予言、映画『あしたが消える』


@@@@やまねこ通信186@@@@

映画『あしたが消える』(原発を考える映画人の会・
カラー55分)は、19868月チェルノブイリ原発事故の
3年後に作られた記録映画である。

当時、全世界が原発事故に対する恐怖を抱いていた。
一方でこの国は、バブル経済のはじける2年前だった。

1989年、「豊かな国の日本、平和で豊かな暮しをして
かに見える」とのナレーション。
ところが原発の建設が進み、高速道路には核燃料が輸送
されている。原発内では作業員が常時被曝していた。

この映画を見た広瀬隆は嘆く。
「どうして、日本は、22年前のこの時に、“原発問題”
を、解決しておかなかったのだろうか」


今、この映画に描かれた原発作業員と同じ条件の汚染地
帯に、福島の子どもたちが暮らしていることを、私たち
は忘れるわけにゆかない


この映画を見ると、福島の子どもたちが、どんな過酷な
状況下に住んでいるかが分かります。



渚で遊ぶ母と二人の子供たちの光景。

1964年の映画『渚にて』を思い浮かべないわけにはいか
ないだろう。第3次世界大戦の原水爆による戦闘のため、
地球上の北半分は絶滅し、死の灰は南半球にも迫ってい
たとの設定のSF映画。

http://movie.goo.ne.jp/movies/p6581/comment.html

●原発技術者の父が52歳で亡くなった。その死を、受け
容れがたく思った娘は新聞に投稿した。葛西真紀子さん
26歳二児の母。

朝日新聞への投稿が掲載された。
「父は、日本の原発は二重三重の安全装置があるから絶
対安全だと言っていた。父の言葉に、私は、原発は絶対
安全なものだと信じてきました。その父は、骨癌で入院
して、四ヶ月であっという間に亡くなった。今、原発は
安全、を信じようとする従業員の信頼に本当にこたえて
いるのでしょうか」。

父は入院後まもなく下半身麻痺。真紀子さんは原発と関
係ないのだろうかと考える。国内にある38基の原発。父
は第1号から20年間すべての建設と保全にかかわってきた。

投稿が掲載されてから何通もの手紙が来た。その中に、
「原発に反対するのは、父を否定するようで苦しい」と
の真紀子さんの考えに対し、「むしろ、父上の死を無駄
にしないことになるのではないか?」との手紙が来た。
この考えに導かれ、市民グループに参加し真紀子さんの
勉強が始まった。

「父の死んだ原因を知りたい」。チェルノブイリ事故の
ようなことは日本にもあるかもしれない。

父は語っていた。「危ないと言われても、原発は必要だ。
最先端の技術だ」と。

19793月米国スリーマイル島事故。炉心のメルトダウ
ン。燃料は容器内に止まった。
今でも動植物の奇形が相次ぐ。大きなタンポポが咲く。

19868月チェルノブイリ原発事故。広島型原爆の500
倍の放出。10か月火災。記録映画を撮った監督は死去。
30キロ圏内永久居住禁止区域。
ヨーロッパに深刻な影響。ラップランドに死の灰。トナカ
イ廃棄処分。

1988年、福島4号炉の欠陥を、製造にあたった田中三彦
氏が告発する。10年前より欠陥があったが隠されていた。
円形の原子炉を製造中に楕円形に押しつぶされた。そこで
ジャッキで整形。200トンのジャッキを円筒内に数本いれ、
高熱にして形を調えた。ジャッキの当たった部分が後遺症
になって残る。老朽化すればそこから故障が起こりうる。

891月、第二原発3号炉、圧力ポンプ内に金属片が落ちる。
電力会社は二重三重の安全装置と言うが、機械は必ず壊れ
るもの。ところが、危険を示すアラームが無視されている。
このことが問題だ。
原発を作るにはどのメーカーも2~356年かかる。必ず
知られたくない問題が起こっている。

葛西さんの父は語っていた。「危ないから二重三重に安全
対策をしている。だから絶対安全だよ」。

この言葉に「私も裏切られた。父も裏切られた」と真紀子
さん。

●チェルノブイリ事故を片付ける作業員の姿が映し出され
る。この事故はどうやって、収束したのだろう?
1に愛国心、2に放射能に無知な人々が活動したのだった。

日本に同じことが起こったら、どちらも期待できない。誰
が止めに入るだろうか。

――この懸念は実現している。「冷温停止」宣言の後に、
2号機が原因不明の高熱(70℃)を計測した。けれど誰もそ
こを調査することは出来ない。
さらに放射能の危険に無知を「装った」政府が、危険がない
かのように振る舞っている。

●原発労働者は被曝の不安があり、放射線手帳を所持して
いる。一般人の50倍の放射性濃度を受けることを余儀なく
されている。本当なら、アラームメーターを携行しなくて
はならない。しかし3時間でメーターがパンクする。

燃料棒の交換が最もつらい仕事だ。温度が高い原子炉の中
でマスクをかぶるから体中から汗が噴き出してどろどろに
なる。労働者たちはアラームを持たずに入る。被曝しすぎ
ると働けなくなるからだ。

それだけではない。この労働者たちは、被曝しても補償さ
れることがない。

広島長崎の被爆者を調査研究した村田三郎医師は、原発労
働者も同じ症状を示していると語っている。
8年前の原発労働者の実態調査101名中、8年間で死亡者10
にのぼぼり、労働者のプライヴァシーを保つため、追跡調
査は困難である。

村田三郎医師は、真紀子さんに語る。
父上が入院したときのがんの始まりが、どこかは分からない。
「腎臓かもしれない。手術しても手遅れ。炉心に近いとこ
ろで働いていた。被曝によって起こった可能性が大きい」。

●青森県三沢基地に近い青森県六ケ所村には、核燃料リサイ
クル施設がある。射爆場が付近にあり、活断層もある。

乳牛農家の人々が立ち上がった。事故が起きたら「六ヶ所」
ではなく日本の問題になるのだ。

――この言葉も実現した。
  事故が起こったら、「福島」ではなく、日本中が問題に
  なったのだ。

フランスのラ・アーグ、イギリスのセラフィールド。
日本からも再処理に送っていた。貯蔵プールで冷却し続ける。
ウランからプルトニウムを分断。再処理後の高レベル理論的
には廃棄物をガラス化する。その後何万年、何10万年の間、
管理し続ける必要。

セラフィールドでは250キロ、羊の汚染、子どもの白血病が
平均の10倍。

真紀子さんの父は語った――「今の生活を維持したいのなら
危険でも原発しかない」。

真紀子さんは思う。「捨てても暮らしてゆける、クーラー付
けてテレビ見て、自分が楽しい思いをしたら人が死ぬ。自分
の快適さのゆえに死ぬ人がいることを考えよう」。

世界は原発、廃止の方向に向かっている。ところが一方、日
本は13基が建設中。

果たして原発が、真の豊かさと幸福につながるのか?

●実現してしまった23年前の予言、映画『あしたが消える』。
チェルノブイリの放射性物質が流れる図と、福島で原発事故
が起きた場合の汚染予測の地図。

重ねられた2枚の地図を見るだけで、この映画を見る価値は十
分にあります。

●上映日時、310日 1回目午前 10時~12
            2回目午後13時~15
 会場:茅野市家庭教育センター 2階
 入場券:1000円販売中
小学生無料
中校大の児童生徒学生および障害者、500円

託児所あります。

 主催:映画「あしたが消える」上映とお話の会
 
今井書店、平安堂書店でも販売中。早めにお申し込みください。
 

うらおもて・やまねこでした。

2012年2月20日月曜日

3.11「今、女たちが、原発を止める!」、映画「あしたが消える」、「廃炉と除染で今後何十年も食える」


@@@@やまねこ通信185@@@@

「廃炉と除染で今後何十年も食える」原発関係者が漏らす本音

「原発は「逆回転」を始めた。を諦め、現実に立ち返
り、廃炉や除染といった後ろ向きの事業に注力しなければな
らない。一見、原子力ビジネスに将来はない、と思わせる。
だが、そうではない。「逆回転」が新たなビジネスチャンス
を生み、原発で儲けた連中が、廃炉、除染、最終処分場など
でも儲けている。例えば、今、原発で何が起きているか。東
電関係者が話す。

この寒冷の折に、何だか、背筋が凍てつくような寒い話ばか
りが目につく。

「再稼働へ向けて、完璧な原発にすべく準備を進めてい
ます。それはストレステストで求められる以上の厳しさで、
『想定外』という言葉を使わなくて済むように、橋が破壊、
道路が分断、全電源が落ちても、非常用電源を確保するなど
して原子炉を損傷なく止められる体制を確立しようとしてい
ます。

そのために費用を惜しまない。原子炉内の圧力が高くて、注
水できないトラブルがありましたが、どんな圧力にも負けな
い給水ポンプを数百億円かけて開発、配置するつもりです」

にわかには信じ難い感覚だが(東電広報部は「あらゆる事故
を想定、対応するつもりです」と回答)それで潤うのは原発
メーカーである。事実、東芝、日立製作所、三菱重工業の原
発3社は、事故後、「フクシマを体験した」ということで海
外受注が堅調。

しかも、前述のような各種安全対策も受注できる。
ゼネコン各社もそうだ。全国の原子炉建屋は、鹿島(24基)、
大林組(11基)、大成建設(10基)の順に受注しているが、
この3社は、内閣府から福島県内12市町村の除染モデル事業
を委託された日本原子力研究開発機構から再委託を受けた。

同機構は旧動燃の流れをくみ、カネ食い虫となった「もんじ
ゅ」を運営する。つまり、原発推進の仲間が、「放射能
に習熟」していることを理由に事業を受注しているのだ。し
かも今回はモデル事業で119億円だが、今後、数兆円に達す
る除染作業の中核を担うことになり、最終的には原発建設で
潤った双葉郡内の末端の企業に、再度、仕事を分け与える。

「廃炉と除染で、今後、何十年も食える」
こう本音を漏らす原発関係者が少なくないのは、その具体的
な流れが見え始めたからだ。 制御できない原発は、推進の
時も撤退の時も、そのリスクゆえに関わった地域、企業、人
に多大な富をもたらす。だが、国民には電力の不安定、電力
価格の高騰、放射能汚染といった負の遺産を残すだけな
のである」。
(以上、ウェブ記事でした。)


こんな現実が進行する中、わたしたちは、こうしてはいられ
ない!

●早いもので、東日本大震災、東電福島原発事故の3.11
から、はや一年がたとうとしています。
命を奪われた多数の人々、遺族の方々の苦しみは計り知れな
いものがあるでしょう。

とりわけ天災というより人災である福島原発事故は、「冷温
停止」との政府発表とはうらはらに、200℃近い高温が観
測されています。けれどその後に、温度計故障との説明がな
され、ちぐはぐな対応の度合いが増すにつれ、反比例して政
府への信頼感が低下しゆきます。

●茅野市議会は昨年、浜岡原発永久廃炉申請を可決しました。

二度とフクシマを繰り返してはならない。
この思いを共にする方々が、昨年6,11に下諏訪文化セン
ターで集会を開きました。

そこで「脱原発諏訪連絡会」が結成されました。

9.19には、同会は同じ下諏訪文化センターで「フクシマ
のお母さんの話を聞こう!」との会を開き、被災地から山形
に避難した西片嘉奈子さんの話を聞きました。
会場は感動の渦に包まれました。ネットの動画でも見られま
す。
(やまねこ通信)


来る3.11、諏訪湖ハイツにて、イベントを開催します。

「今、女たちが、原発を止める!」
           もちろん男性も多数ご参加ください。

ーー黙ってはいられない!オール諏訪8.11脱原発アクションーー

日時:311日(日)午後1:00~4:00
会場:岡谷市湖岸 諏訪湖ハイツ
脱原発アピールウオーク、諏訪湖ハイツ諏訪湖側の機関車D
51前。午後1時スタート~1:40まで。 参加費無料

寒くない身支度をお願いします。音の出る鳴り物などをご用意
ください。

●女性の声を聞く集い
午後2:00~4:00
諏訪湖ハイツ中2階大会議室、参加費800円 
出演:シンガーソングライター美咲さん
弁護士 蒲生路子さん
茨城県からの母子避難 湯浅智美さん
記念講演:映画監督 鎌仲ひとみさん
このURLでチラシを見ることが出来ます。

どうかみなさま、ふるってご参加くださいますように。

さらにその前日のイベント!

●映画「あしたが消える」上映会

23年前、原発技術者の父親が急死した。父の死因を娘が追求
するうち国内の原発の恐ろしい実情に気づいてゆく。
(息子だったらまずこんなことはしないだろう。会社の言い
分を真に受けて生真面目に勤労し、企業の共犯者になってゆ
くだろうと、やまねこは考えている。)

放射能を浴びる労働者の存在。福島で事故が起こったらどん
なことが起こるかの予測をする民間研究者たち。どんどん明
るみに出るいい加減な工事の実態。

東電福島原発事故を23年前に予測し、どきりとさせられる
ドキュメンタリー映画。

東電福島原発事故の被災地から避難された女性のお話もあり
ます。

上映日時、310日 1回目午前 10時~12
            2回目午後13時~15
 会場:茅野市家庭教育センター 2階。
 入場券:1000円販売中
小中校大の児童生徒学生および障害者、500円
 主催:映画「あしたが消える」上映とお話の会
 
今井書店、平安堂書店にて販売中。当日券もありますが、会
場設営のこともあり、できれば早めにお申し込みを頂けると
幸いです。
 

うらおもて・やまねこでした。



2012年2月8日水曜日

小さな勉強会は楽しい、どうやったら「思い」を「意見」にできるか?


@@@@やまねこ通信184@@@@

北陸、山陰など日本海側の豪雪が少し収まった模様。やま
ねこの地域では、道路の圧雪がツンドラ状になり、気温が
緩むとその表層が溶け出して、さながらスケートリンク。
ハンドルが取られる懸念があるため徐行を余儀なくされて
います。

定期試験の後、リポートの採点に思いのほか時間がかかり
ました。

●「記事を毎月持ち寄り時事談義」との見出しを毎日新聞
の読者投稿欄に見つけた。筆者は千葉県流山市の女性、主
婦・辻野やよいさん(70歳)。(24日(土))

丸ごと引用しよう。
「某大学での公開講座修了の日、名残惜しくてお茶を飲ん
だ仲間4人が、偶然毎日新聞の読者であることが分かった。
「じゃあ、これから月一度、自分が感動した記事を持ちよ
て、おしゃべりしましょう」ということになった。

いま私たちが期待を込めて読む記事は、夕刊の特集ワイド
「この国はどこへ行こうとしているのか」である。ここに
はさまざまな分野の人が登場して、生き方や考え方の指針
を示してくれる。一番の関心事はやはり、原発問題である。
のど元過ぎればのたとえ通り、人々の関心もうすれ「やっ
ぱり原発は必要」と、安易な結論にならないか、心配であ
る。

ほかに話題になったのが、元毎日新聞記者・西山太吉さん
の密約控訴審判決だった。密約を暴いたばかりに人生を狂
わされた西山さんの苦渋に満ちた写真が印象的だった」。
(以上引用)

  新聞切り抜きを持ち寄って、勉強会を開く女性たち。
胸にあふれる「思い」を、「意見」にするにはどうやったら
いいのだろう。

それは「意見」となった文章を読む経験を重ねることであろ
う。書物でも良い。毎日の新聞でも良い。そうして「思い」
を伝え語り合う仲間との対話を重ね、必要な知識を補強する。
こうすることで主観的な「思い」を、他の意見や知識を取り
込み、必要なデータを添えれば、客観的な「意見」に発展さ
せることができる。こうすれば、聞く人に対しての説得力も
得られるだろう。

●二つのテキスト:テレビのワイドショーと新聞記事
テレビのワイドショーはある意味、毎日の勉強会であると
やまねこは考えている。さまざまな出来事やニュースをユ
ニットにまとめて、視聴者の前に提示し、スタジオの出演
者が褒めたりくさしたりするセミナーである。

みのもんたら司会者キャスターは、さしずめセミナーリー
ダー、授業の教師であって、視聴者は学生たちである。テ
レビの前の学生たちが、キャスターに向って野次を飛ばそ
うが、居眠りしようが、さわりの箇所でスイッチを切って
外に出かけようが、スタジオには一切伝わらない。

ワイドショー授業では、毎日、ヒーローと悪役が生み出さ
れる。ヒーローはこの数日であれば、ローザンヌ国際バレ
エコンクールで優勝した高校二年の菅井円加さんであろう。
国際的に活躍したアスリートや舞踊家たち。勝負のはっき
りしたコンクールはヒーローを生みやすい分かりやすい世
界である。

一方で悪役は、不倫が明るみに出た芸能人、犯罪の容疑者、
特に女性容疑者、脱税や汚職の議員、公務員、企業家たち
であろう。この人々は、一律に「わるもの」にされてしま
うが、その背後に何が潜んでいるかに対してワイドショー
が迫ることはなかなかない。迫るかのポーズをするけれど、
常に一定のパターンに回収されてしまう。

そのパターンとはいったい何か?それは善玉か悪玉かのパ
ターンである。白か黒かだからこれは分かりすい。根底に
潜むのは、保守的モラルである。これなら視聴者の大多数
が容認するだろう。このように分かりやすいものがテレビ
に向いている。


ワイドショーは毎日の勉強会だとやまねこは述べた。けれ
ど、ここで使われるテキストは、発生とともに、白か黒か
の結論付きで提示されるテキストである。

  テキストとは何か?
ここでテキストというのは、さまざまな角度から解読する
対象のことである。活字で書かれた対象ばかりでなく、演
劇、映画、芸能、さらに大きく広がって都市なども、解読
の対象となるときは、テキストと呼ぶことができる。

テキストとは、さまざまな角度から読むことで、限りない
豊かな意味を生み出すもののことである。
学校で使う教科書(テキストブック)とは、長大な原文か
ら精読にふさわしい一部を幾つも抜き出して、一冊にまと
めたものである。

テキストは、一定の形に定まり、幾度も読み直し出来るも
のであることが望ましい。文章の形に定着していることは
大切なことである。

テレビの最大の欠点は、一過性ということだ。もう一度見
たくても、視聴者の自由にはならない。テレビ局が再放送
を決めるまでは。最近、見逃した番組を有料で販売するこ
とが始まっている。

韓国では、目下見ている番組を再度見たいときは、スイッ
チを押せばできると聞いている。自在に再放送を見られて
初めて、ただの流れてゆく情報の原材料が、再読の対象の
テキストに昇格する。

それでなくては、視聴者がそれぞれの関心で気づかぬまま
に取捨選択した記憶の断片を手繰り寄せて語り合うしかな
いだろう。こうした状況は限りなく伝言ゲームに似ている。

伝言ゲームとは、小さな集団のメンバーが口頭で隣人に伝
言を伝えてゆく。伝言を聞き取った者はそれぞれ自分の関
心を込めて「歪曲」して理解しそれを隣人に伝えてゆく。
最初は「うちの猫が病気」だったのが、何人かに伝言をし
てゆくと「私のお祖母ちゃんが入院して危篤」などと思い
も掛けぬメッセージに変化してゆく。伝言ゲームはこの落
差を楽しむゲームである。現実の社会の中で、デマや噂が
伝言ゲームと同じ「歪曲」を経ているものであることが知
られている。

  「小さな勉強会」
東電福島原発事故の後に、木曾町三岳の木彫家であり子育
て中の母親でもある鈴木真美さんが、仲間とともに小さな
学習会を開いた。脱原発ML(メーリングリスト)を通じて、
やまねこはこのことを知って、早速会いに行ったところ、
鈴木さんたちの活動には前史のあることが分かった。
(やまねこ通信102号)

●小さな勉強会を開くためには、何が必要か?一定の関心
を共有する核となる仲間がまずは必要であろう。さらに共
通のテキストであろう。冒頭の新聞記事持ち寄りの勉強会
が、格好のモデルである。

それぞれの「思い」をまずは語って見る。その際気になっ
た事柄を調べてゆくと、自分の感じた個別問題が一般的問
題の中に配置されることが分かる。こうなったら「意見」
である。この「意見」を仲間に話してみる。

●やまねこは地域の女たち数人で集まり、勉強会を始めた
ばかりである。「遠くの親族より近くの他人」との俚諺に
倣い、「他人の会」となずけた。まだ始まったばかりであ
る。一月一度の会。それぞれ新聞記事を持ち寄ることなど
も考えている。


注:メンバーから「他人会」が良いとの声がありました。
「他人の会」ではよそよそしすぎるとのこと。訂正します。


こうした会を基にして、公民館などの公共の会場に一般市
民に参加を呼び掛ける会を催すのもいい。

たくさんの小さな勉強会が続々生まれるといい。自分の関
心を身近な友人と語り合い、「思い」を「意見」にしてゆ
こう。こうするうち、この国はきっと根底から変わらない
では済まないだろう。このままではでは済まされない。

こんなことをやまねこは考えています。


うらおもて・やまねこでした。


2012年1月30日月曜日

「除染」受注大手ゼネコン3社、原発を造ることで稼ぎ、壊れても稼ぐ


@@@@やまねこ通信183@@@@

28日土曜の朝、地震の揺れを感じました。だいぶ大きいな、
震度3あたりか、と思いましたが、茅野では震度2でした。

地震速報:2807:43 震源地:山梨県東部富士五湖、深さ
20kマグニチュード 5.5、最大震度5弱。

富士山噴火の予測も語られる中、震源地を聞いてどきり。
みなさまお住まいの地域ではいかがでしたか?


昨晩は、望月かつじ市議の市政報告会(小泉区民館)に出
席しました。大変な勉強家の望月さん。市政の隅々まで解
説してもらいすっきりしました。


帰宅時の車の温度計は-12度を指していました。


市議さんの報告会をできるだけ聞かせてもらいたいと思い
ます。予定があったら、お知らせくださいね。


●「除染143月完了、年50ミリシーベルト以下の地域優先
」毎日127日付。

50ミリシーベルト以下の地域を「除染特別区域」として
優先。特に役場や公民館、常磐道や上下水道などのインフラ
の除染を優先。

目的は住民の年間被曝量を昨年8月に比べて約半分に減らし
、子どもは約6割減を目標とすること。
「除染特別区域」の面積は約26700ヘクタールで、そこに
は農地を含む市街地、森林は含まれない。

●毎日「解説」も語るように、除染の効果は不明であり、
除染後のインフラ整備をどうするのか課題山積の上、住民
がその後帰還できるかどうかも不透明。

住民からは除染の効果を疑問視する声があがっている。

浪江町馬場町長は「戻れる地域と戻れない地域で街が二分
されてしまう」と語る。期間困難な地域には移住の費用を
補償してほしい」との声。

「除染してもまた山から放射性物質が流れてくる」との懸
念。若い世代は「帰らない」という人ばかり。

「うちは沢の水を生活用水にしている。山全体を除染しな
い限り、水の汚染は残る」。

被災地域の住民の声を読むと、環境省の除染計画が、胡散
臭いものであることが分かる。

除染という無駄遣いを、何のために強行するのだろう?

●造ることで稼ぎ、壊れても稼ぐ大手ゼネコンが握る「
除染利権」 (東京新聞「こちら特報部」12月8日)

「除染利権」、除染を担う企業体の幹事会社は、原発建設
のトップ3、大手ゼネコンだった。除染作業は原発建設企
業でなければできない作業ではない。

ところが被曝リスクの考慮からを口実に、通常より三割は
高額な請負。実際の作業は、下請け孫請けが担当する。大
手にとってはうまみある仕事。

福島原発事故後の除染モデル事業は独立行政法人・日本原
子力研究開発機構(原子力機構)が担う。けれど同機構が
再委託する三つの共同企業体(JV)の幹事会社は、原発
建設の受注でトップ3を占める大手ゼネコンであることが
分かった。

その名は、鹿島、大林組、大成建設の三社
造ることで稼ぎ、壊れても稼ぐという「モラルなき構図」。 

●以下、東京新聞の記事を丸ごと引用します。
内閣府から事業を受託した原子力機構が大手ゼネコンの大
成建設と鹿島、大林組が各幹事会社のJVに再委託した。
国からの約百十九億円の委託費に対し、同機構からJVへ
の発注総額は約七十二億円。ピンハネ批判が起きた。

除染作業は先月二十八日に大林組JVが大熊町でスタート
したのを皮切りに、七日までに五市町村で始まっている。

三JVには計二十五社が参加。モデル事業後の本格的な
除染ビジネスには巨額が投じられるとみられ、「モデ
ル事業はその唾付け」と言い切る業界関係者もいる。
このため、各社とも技術開発に躍起になってきた。大林組
は英国企業と提携し、衛星利用測位システム(GPS)を
使った放射線量測定の技術を導入。大成建設も放射線を遮
れるコンクリ製汚染廃棄物保管容器を開発するなどしてき
た。
 
だが、元日本原子力研究所研究員で技術評論家の桜井淳氏
は「除染はゼネコンにしかできない仕事ではない」と語る。

「作業をするのは下請けや孫請けで、ゼネコンはマージン
が狙い。被ばくリスクの考慮から、通常より三割は高額に
なるなどうまみのある仕事だ」と指摘する。

「原子力機構やゼネコン各社は原発建設を推進してきた。
今回の事故についても責任の一端はあるはずなのに、恥ず
かしくないのか。除染でも原子力ムラの中でカネを回すと
いう仕組みが、何ら変わっていない」

工学院大の田尾陽一客員教授(70)も、ゼネコンの独占
的な参入に疑問を抱く一人だ。田尾客員教授は六月に研究
者有志らと「ふくしま再生の会」を結成。同県飯舘村を拠
点に住民らの除染活動を支援してきた。同教授は「除染の
専門家はいまだにいない。除染は地域再生のためのステッ
プであって、金もうけの手段ではない」と批判する。

「一度除染しても、傾斜地などでは雨によってすぐ高線量
に戻ってしまう。繰り返さなければならない。住民グルー
プに委託し、長期的に実施する方が効果があるし、雇用創
出にもつながる。せめて原子力機構とゼネコンは、除染前
後のデータを公開するべきだ」

現段階での除染そのものに批判的な研究者もいる。東京農
工大の瀬戸昌之名誉教授(環境科学)は「取り除いた汚染
土壌は行き先がなく、積んでおくだけなので解決にはなら
ない。高線量地域は居住をあきらめ、そこに遮蔽(しゃへ
い)型の置き場をつくるしかないのではないか」と提言し
た。

ところで、本紙が入手した経済産業省資源エネルギー庁の
資料では、今回、除染モデル事業を受注した鹿島、大林組、
大成建設の三社は、全国全五十七基の原子炉建屋の建設実
績でも、そのベスト3を占めている。

鹿島は二十四基、大林組は十一基、大成建設は十基を受注。
以下、竹中工務店(七基)、清水建設(五基)と続く。原
子炉建屋での実績が、そのままモデル事業の受注にも反映
された形だ。

業界関係者によると、原発は業界で「打ち出の小づち」と
呼ばれる。1号機の建屋を建設したゼネコンが後発機の建
屋も受注するケースが多く、福島第一では六基とも鹿島、
大飯(四基)と玄海(同)はすべて大林組が受注している。
資料によると、五十七基の原子炉や建屋を含む総建設費は
約十三兆円に上る。

ある中堅ゼネコンの幹部は「大手ゼネコンは建設予定地の
買収段階から実際には動きだす。買収資金はゼネコン側が
立て替えるのが一般的で、中小のゼネコンでは手が出せな
い」と説明する。

●建設では「高度な技術力が必要」という理由から、ほぼ
ゼネコンの言い値で受注金額が決まるという。この幹部は
「一昔前は入札ではなくて特命契約だし、公共工事に比べ
ても国策なので単価は割高。各社とも電力会社担当
置いて、し烈な受注競争を展開している」と打ち明ける。

除染事業の受注に期待を寄せていた福島県内の建設業者の
一人は「(ゼネコンは)下請けも県外の系列会社を連れて
くるだろうから、地元に落ちる金は少ない。そもそも除染
は人海戦術が柱で、高度な技術はそれほど必要ない。ゼネ
コンにやらせる理由はまったく見当たらない」と憤る。

除染モデル事業を委託された原子力機構は、事故隠しを重
ねた旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の流れをくみ、
政策仕分けで見直しを指摘された高速増殖原型炉「もんじ
ゅ」(福井県敦賀市)を運営する。その原子力機構と、原
発建設に携わるスーパーゼネコンが事故の後始末を再び仕
切る構図が浮かぶ。

●「環境放射能除染学会」も原子力ムラ汚染
十一月には、研究者らでつくる「環境放射能除染学会」が
発足した。「旧来の学問領域を超えていろいろな分野の専
門家が集まり、議論と情報交換ができる場が必要」という
設立趣旨だが、発起人の所属先をみると、鹿島や竹中工務
店、電力九社の出資による財団法人「電力中央研究所」と
いった名前もある。日本原子力学会会長で、事故後も原発
推進の旗を掲げる東京大大学院の田中知教授も名を連ねて
いる。

定期的に福島入りし、住民とともに除染活動を続けている
京都精華大の山田国広教授(環境学)は「住民にとり、一
番大事なのは放射線量を下げること。それができるならゼ
ネコンでも何でも構わない」としつつ、「現段階でゼネコ
ンが効果的に除染をやれるとは思えない。恣意(しい)的
に仕事を回し、利権を与えているように見える」と話す。
 
「除染方法は徐々に改善しながら進めていくしかない。地
域ごとに状況は違う。臨機応変に対応するには、現地を知
っている市町村に任せることが最適ではないのか」。

●やまねこは思う。除染にも原発の利権構造が持ち込まれ
ている。効果が疑問の除染作業に巨額をつぎ込む。ところ
が地元企業は入り込めない。

被災地を食い物にする大手ゼネコン、鹿島、大林、大成、
さらに竹中、清水。これらの企業に税金である復興予算が
回収される構図。この国の赤字を生み出した構造は「フク
シマ」以後も、まったく変わっていないことが分かります。


うらおもて・やまねこでした。