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2011年6月27日月曜日

裸の王様日本経団連会長、あるいは志村けんのバカ殿様がなぜすたれないのか?

@@@@やまねこ通信104@@@@

政府が現在、原発事故に対してどんな対策をしているのかなかなか
見えてこない。一方で企業財界をめぐるニュースが相次いだ。どれ
も、東電福島原発事故による「第二の敗戦」を切っ掛けに、積年の
膿が出たと見える根深い事柄ばかりである。

被災者がどんなに苦しんでも、政界、官界、財界の男性たちは、薄
笑いを浮かべてぼっーと立ちつくしている。まるで「悩む力」を持
たない面々でもあるかのように。

  楽天経営者三木谷氏、日本経団連を見限る
ネット業界大手の楽天会長兼社長の三木谷浩史が23日経団連に退会
届を提出した。理由は電力業界擁護の姿勢が改まらないことであっ
た。

日本経団連は日経連と経団連が合併しての名前である。高度成長期
1961年に設立され、東証一部上場企業を中心に、日本を代表する
メーカーや銀行、商社など、有力企業から構成されている。政治献
金を通して政界にも大きな影響力を発揮。経団連会長は「財界総理」
と呼ばれ、民間人で唯一警察の身辺警護がつけられるという。

  東電擁護の米倉弘昌会長の迷言録
米倉会長は福島第一原発事故で東電免責論を主張。震災直後の316
「原発が千年に一度の津波に耐えたのは素晴らしいことだ。原子
力行政はもっと胸を張るべき」と語った。また「法律に基づき国は
東電を民間事業者として全面支援すべきだ」、「原発は国によって
安全基準が定められ、設計、建設されている」から東電に責任はな
いなど。
発電と送電の分離をはじめとする電力改革問題についても現状追認、
電力業界寄りの発言。

楽天はプロ野球に参戦する前年の0411月に経団連に入会した。97
年創業のベンチャー企業。ショッピングサイト「楽天市場」で急成
長し、現在の会員数は約6600万人と日本最大級。

「ソフトバンクなどと並んでネット業界を代表する企業の脱退で、
経団連の権威自体が大きく揺らぐことにもなりそうだ」と朝日新聞。

もともと自民党の財界応援団としてカネで政治を支配してきた経団
連。ずっと前に賞味期限が切れている「裸の王様」が君臨する経団
連に対し、子どもならぬ若者企業楽天が見切りをつけたのだったら、
これは素晴らしいニュースだ。後続が相次ぐといいのだが。やまね
こはこのように受け止めている。

  前会長は偽装請負のキャノン御手洗会長
 経団連会長が市民感覚とは程遠い発言をするのは、民間人でありな
がら警察から身辺警護され、黒塗リムジーンにばかり乗ることも一因
ではあるまいか。
前会長は065月~105月までキャノン会長御手洗富士夫であった。
キャノンは07年~08年、売上高純利益とも同社最高に昇った。その前
06年に偽装請負が明みにでた。人件費を圧縮したために最高益を叩
きだしたかと見えた事件である。
2007年の衆議院予算委員会の中で民主党の枝野幸男が、経団連会長御
手洗富士夫に偽装請負問題で参考人招致を要求した。


偽装請負がメディア報道されても、会長である同氏が日本経団連会長
職を退くことはなかった。日本経団連の倫理コードがないか、あるい
はコードがあったとしても、それに抵触することがなかったのだろう
とやまねこは考えていた。

以下は事実関連。
キヤノンの偽装請負、労働者が正社員化申し入れ
200610月キヤノンの工場で働く人材会社の請負労働者が、違法な
「偽装請負」の状態で働かされてきたとして、労働組合を結成した。
10年間も実質キャノンの製品を作りその指揮命令を受けながら、派
遣社員だった労働者たちが、正社員として雇用するようキヤノンに申
し入れた。
偽装請負は実質的には派遣状態とみなされる。17人は1年以上働い
ているので、労働者派遣法で定めるメーカー側の直接雇用の申し込み
義務が適用されると主張している。(以上WEB記事引用)

  キャノンは倫理コード不在の企業か?
「セクハラで不適切な対応」キャノン子会社の元女性社員が提訴
2011.6.25 13:56
大手精密機器メーカー「キヤノン」の関連会社「キヤノンマーケティ
ングジャパン(東京都港区)に勤務していた女性(52)が24日、
別の関連会社役員らからセクハラを受け、PTSD(心的外傷後スト
レス障害)の症状が出ていたのに、勤務会社から不適切な対応を受け
た上、不当に退職扱いにされたとして、キヤノンマーケティングジャ
パンを相手取り、社員としての地位確認と慰謝料など約4500万円
の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こした。

訴状によると、女性は平成17年、千葉市内にある関連会社の送別会
で男性会社役員からひざの上に乗せられるなどのセクハラを受け、そ
の後にPTSDと診断されたが、セクハラによる精神的被害を認めら
れず18年に休職。
21年に復職を申し出たが、そのまま退職扱いにされたとしている。
同社は「女性の主張内容と当社が把握している事実とは異なっており、
裁判で真実を明らかにしていきたい」とコメントしている。

  被害女性は刺し違え覚悟だ!
このケースは、誰が被害女性であるのか職場の同僚には明らかである。
復職申し出後、そのまま退職にされてしまった女性。被害女性が当時
47歳であることを思うと、この事件の異様さ不気味さが想像できる。
周囲の誰一人、この男性役員の逸脱行動を止めなかったのだろうか。
ここにも裸の王様あるいはバカ殿様が君臨していたということなのだ
ろうか。社員が総出でバカ殿様をよいしょしていたのだろうか。

  北米トヨタの前例
46歳の日本人女性が、北米トヨタ自動車で社長アシスタントを務てい
2005年秋、同社の社長兼COE(当時)大高英昭から、出張先のホテル
の部屋や公園で体を触られるなどのセクハラ行為を受けたとして、訴
訟を起こしたというものであった。

この前月、北米トヨタは、他の自動車メーカーを圧倒する、前年同月
9%増という史上最大の販売増を記録したばかりであった。

この日本人女性は20065月、同社長と北米トヨタ自動社及び日本のト
ヨタ自動車を相手取り、自らの経歴の毀損に対する補償 4,000万ドル
と、懲罰的損害賠償15,000万ドルの総額19,000万ドル(215億円)
の支払いを求める訴訟を、ニューヨーク州の裁判所で起こしていた。
この裁判は和解で決着したが、トヨタは同社長を早めに更迭した。
不買運動に発展することを恐れたのである。
セクハラは人種差別と並び、米社会が敏感に反応する問題である。

  志村けん、バカ殿様の暴力性と指標性
ドリフターズのお笑い番組で今でも再放送される機会が多いのは、
もっぱら志村けんのバカ殿様である。
志村のバカ殿様は、周囲の女たちに対しては手あたり次第に手を出し、
男性部下に対しては些細なミスで首を切り落とす。

この紋切り型がなぜそんなに面白いのだろう。
第一に志村の演技の暴力性である。一刀両断。日常的に抑圧された
暴力が、ここでは大手を振ってまかり通っている。これは同じもの
を何度見てもその役割を果たす芝居の要件である。

暴力性が好まれるのは、コメディの世界ばかりではない。都知事石
慎太郎の差別用語をまぶした言語表現も、一般市民が常日頃抑圧
ている暴力性を露出させた言語表現である。人々はその言葉を聞
て喝采する。自分が発言したかった暴力的言語。その瞬間、暴力
の被害者に自分がされていることを忘れてしまうほど、この快感
強烈である。

小泉純一郎という元首相の演説も暴力性を内包している。その演説
ワンフレーズ・ポリティックスと呼ばれていた。
「郵政民営化!」。
小泉演説はこれだけであった。さまざまな難しい複雑な問題を抱え
た政策が、ワンフレーズに切り取られている。ここに一刀両断の暴
力が働いている。
このワンフレーズが、日ごろ抑圧している暴力性を一瞬解放してく
れるので、人々は「スカッとする」。
暴力の魅惑についてはまた稿を改めることにしよう。
    
志村の演技の第二の面白さは、現実社会の指標の役割であると思う。
私たちを取り巻く現実社会の組織には愚かな管理職、経営者、受付
窓口などが全国にゴマンといる。人々は日常的にこれらバカ殿様の
逆鱗に触れないかとはらはらしている。こうしたバカ殿様たちの行
状が、志村の演技によって呼び起こされる。
             
演技は現実の出来事のインデックスの役を果たし、志村の演技によ
って誰しも経験している現実のバカ殿が呼び起こされる。
志村を笑うことで、現実のバカ殿に対する恨みを晴らすことが出来
る。しかしこれはすでに痛みやねじれなどのルサンチマンを知って
しまった大人にだけにあてはまる話かもしれない。

昼間の職場でバカ殿上司の刀で斬られた部下たる従業員、あるいは
バカ殿の君臨する官庁の窓口で傷ついた人々が、夜のテレビで溜飲
を下げる。

これほどにもこの国の組織には志村けんに表象されるような人物が
多数放置されているのではないか。志村けんのバカ殿物の継続性は
その徴候ではあるまいか。こうやまねこは考えている。

男たちはしかしこうした職場においても、笑って済ませることが出
来るかもしれない。近い将来自分がバカ殿になる日が来るかもしれ
ない。

不祥事が明るみに出るのは最高利益を叩きだした時期の後であるこ
とが多い。カネを手にしたらすぐに気が緩み堕落したという単純な
構図と見える。

けれど、こんな暴力に会ったら、女性は笑っては済まされない。時
には心身症に苦しめられる。訴えれば社内と社外でのセカンドレイ
プが待っている。
「あの女が、例の女だ・・・」ひそひそひそ。 
起訴する時は生涯一度の刺し違えであろう。

 ● 週刊新潮が、原子力保安院の西山審議官の夜の行状を暴露した。
詳しく語るのはあまりに愚かしいから、どうか次をクリックしてく
ださい。

海江田万里経済産業相は口頭で厳重注意をしたという。西山は「大
臣の注意も踏まえて、被災者のことをよく考え、事故の収束や情報
の提供などの職務に全力で当たりたい」などと述べた。
職場の上司が関わる「不倫関係」などが自由で対等な関わりであろ
うとはとても思えない。

西山審議官の行状で、経産省という職場もまた、志村のバカ殿様の
お城であることが示されたと訝るのは、はたしてやまねこだけであ
うか。

出鱈目発言を日常的にすることで、誰も国を信用しなくなり、<国
の尊厳>を危うくしている張本人の西山審議官。この国を信用する
のは止めた方が良いと国民に暗示を送っているのだろうか。

そうではなくて現実感が希薄なため、ただ薄ら笑いが止まらない症
候群の持ち主なのであろうか。この人物につきまとう東大法学部、
ハーバード大学出身との触れ込みこそ、愚劣さを倍加する装置とし
て働き、マンガを一層面白おかしくしているとやまねこには見える。
経歴だけで有り難がるのはもうやめにしたらどうだろうと思うのは
はたしてやまねこだけであろうか。

うらおもて・やまねこでした。

コメント記入、お礼とお詫び、蓼科高原みずなら音楽祭DVD鑑賞会、「小さな勉強会」

@@@@やまねこ通信103@@@@

● 蓼科高原みずなら音楽祭 
  8月4日コンサートに向けて
  オーケストラ生まれる~コバケンとその仲間たち
  スペシャル~DVD鑑賞会
 
 昨年3月にNHK教育テレビで放映された番組をみんなで一緒に
 見ましょう。
 
 日程にご注意ください。

 6月29日(水)19時から。
 諏訪東京理科大 432号教室 

 
 どなたでも参加できます。
 理科大の中を見ることができるチャンス!

 学生気分を味わいましょう。
 皆さまどうかお時間の許す限りご参加ください。  


  コメントがうまく書き込めないとのお知らせを戴いております。
 まことに心苦しい限りです。
 

暑いさなか、二時間も費やして不首尾だったとのお話も。
御免なさいね。

何とかして皆様の書いてくださった文章が無駄にならないように
書き込みが出来るように改善いたします。
現在はともあれ、ワード文書などに、ひとまず保存して下さいま
すように。

コメントを記入して下さるときは「コメントの投稿者」から「名
/URL」あるいは「匿名」を選択クリックし、ニックネームな
どを書いてください。
文章を白い画面に書き込み、プレビューで見て、そのままでOK
だったら「コメントを投稿」のボタンを押してください。

 また不首尾でしたら、どうかメールでやまねこ宛てにお送りくだ
 さいますようにお願いいたします。

 さて、次のはらふさこさんのメールも、そのようにして届きまし
 た。はらさん、お手数をかけて御免なさいね。

 小さな勉強会のお誘い いいですね。
 コメントに書いてみたのですが、消えてしまったのでこちらに。
 女の とりあえずやってみようという発想がいずれ大きなものをも
 動かす力になると
 私は思っています。
 体制を整えてからとか 男たちにありがちなメンツ大事の考え方は
 機を逸することにつながります。


 一人で考えていないで、人の意見を聞いたり、情報を得ることでよ
 りよく生きられるでしょう。
 いろんなところに 人のつながりを創ることはとても大切なことです。
 やまねこさんの指に止まりま~す。
 私に出来ることは?
 

 はらさん、どうもありがとう。あなたが第一号です。

 次に、冒頭のDVDコンサートのお知らせです。
 29日19時からの東京理科大での実行委員会。
 会場提供のご協力ありがとうございました。
 こちらも 誰でも参加できるので広報頂けたらと思います。

  富士見にも「小さな勉強会」ができました。
脱原発MLに寄せられました。
ここ、富士見町でも友人が勉強会を立ち上げてくれました。今日
は第1回目。小さなお子さんを持つお母さんを中心に、予想を上
回る30名以上の方たちが集まりました。
お話をしてくださったのは富士見町在住で、チェルノブイリ救援
中部会員の遠藤雄二さん。遠藤さんはチェルノブイリ原発事故後
現地に行かれ、菜の花プロジェクトなど救援活動を長年されてい
ます。ご自身の体験から長野県の現状や放射能汚染から身を守る
方法などについて、とても具体的にわかりやすくお話しいただき
ました。
漠然とした不安ばかりでどうしたらよいのかよくわからなかった
けれど、ある程度正確な知識と情報を得ることができました。ま
た学校給食のことも少し話しあいました。同じ思いを持つ人たち
と連帯感が生まれて、私を含め皆さん少し安心できたようです。
これからもできるだけたくさんの人、特に小さな子供を持つお母
さんに呼びかけてゆきたいです。次回は7月に予定していますので、
事前にお知らせいたします。

 
  「小さな勉強会」
 やまねこの考える「小さな勉強会」では、新聞記事を切り抜いて読
 み合わせすることを考えています。皆さんと共有したいと思う記事を
 それぞれがコピーし、読み合わせ互いに考えを述べあうのはどうでし
 ょう。雑誌記事、映像なども集まることでしょう。

 また様々な行事、署名活動の情報交換もできるといいですね。会場は
 公民館など無料で借りられる場所。時間は夜7時以後を考えています。
 お母さんたちとの交流を持つには、保育園の退出時にチラシをお渡し
 するのがいいとききました。

うらおもて・やまねこでした。

2011年6月25日土曜日

木曽からの風、「小さな勉強会」の広がり

@@@@やまねこ通信102@@@@

「木曽路はすべて山の中である」。
『夜明け前』の藤村の書き出しを口ずさむMかずこさん。

奈良井宿、三岳、常勝寺(じょうしょうじ)、桃介貞奴記念館、妻
籠(つまご)、馬籠(まごめ)、中津川。
信州に足を踏み入れて21年目、初めての木曽への旅だった。

木曽には幾度もの旅をしたかずこさんの、一日で木曽を眺めわたそ
うとの行程表に、三岳を加えてもらって飛び乗ったやまねこ。
この一週間木曽への風、木曽からの風が同時に吹いたのだ。
これは時だぞ!

雨模様のウイークデイ、23日木曜日朝8時に諏訪インターに入る。
あっという間の伊那インターで下道へ。奈良井の宿場は行きかう人
もまばら。時折しとしと降る雨の中、狭い道の両側に並ぶ二階家の
宿屋の街筋を歩く。

江戸日本橋から京三条大橋に至る近世の二道。一方は海側の東海道、
山中のもう一方の主要道だった中山道69のうち、奈良井宿は34
目。「奈良井千軒」と呼び習わされる賑わいの町だった。

今は塩尻市。こんなに近いところに!やまねこ恥ずかしながら今度
初めて知ってびっくり。
漆器の食器を並べた店が目につく。独特の楕円型の弁当、漆塗りの
お猪口など。この先、ゆっくり歩いて好みの器を見つけよう。

二つ目の目的地は木曽市三岳。
東電福島原発事故以後、何とかしなくてはと「小さな勉強会」を開
いたグループのことが信毎新聞に写真入りで掲載された。やまねこ
はその日のうちに新聞に出ていた鈴木真美さんに電話をした。

子どもを育てているお母さんたち4人がグループを作って、DVDを見
て放射性物質の害を学ぶ勉強会を呼び掛けている。住民の数の少な
い地域なのに16人の参集があった。

三岳の鈴木さんのお宅を訪問した。このあたりはどの道も、山間の
谷間道。道路の下には谷川が流れている。住所を聞いただけではと
ても尋ね当てることは出来ないだろう。
「木曽路はすべて山の中である」ことをあらためて実感。

鈴木さんらの活動には前史があった。4年前の07年、NTTドコモ
の携帯基地局の鉄塔が小学校、中学校、保育園から100150メート
ルの場所に建設されたことに疑問をいだいた。電磁波は健康に悪影
響があるのではないか?知人と一緒に町に鉄塔の移転を訴えたとこ
ろ、町長は「住民自治の原則に従い、ドコモと交渉する」と答え、
住民側で学習会を開くように提案した。

0712月三岳地区で学習会を開いたところ、50人以上の参加があっ
た。これを機に有志の学習会を始め、1500人以上の署名を集めてド
コモ側に移転を働き掛けることを求める要望書を町に提出。ドコモ
側は「町の都合であれば代替地に移転してもいい」との回答。町は
2キロ離れた代替の町有地を用意し09年に鉄塔は撤去された。

このころ、3人で始めた活動に10人が仲間として加わった。
2年前の094月、木曽町町議会に「携帯電話などの基地局設置の際
に、周辺住民への説明会の開催を義務づけたり、町が情報を集めて
状況把握する条例を制定してほしいとの陳情を出したところ、その
趣旨が採択された。

多数の署名を集め、説明会で議論をするうち鈴木さんは「これって
『自治』なのでは」と気づいた。以上は信濃毎日新聞09412
の特集記事から得られた経緯である。

原発事故以後の「小さな勉強会」は、この時のグループが立ちあげ
た。子育て中の若い母親たちの草の根運動。この運動がもっとも意
識が高く、強くて長続きすることは、戦後の歴史を紐解くと分ると
やまねこは確信している。鈴木さんは予想通り、健康で躍動感あふ
れる女性だった。

昨日訪れた松本市Wingでも若い母親たちのグループの動きがあると
聞いた。原発事故、避難場所の問題、放射性物質の数値。政府の
「大本営発表」を黙って聞いているわけにはいかない。子どもたち
の命、子どもたちの将来は自分たちの手で何とかしなくては。母親
たちのこうした声が高まっている。

同じ考えのグループが全国に幾つも誕生しつつあるだろう。木曽町
三岳の鈴木真美さんたちのグループが、どんどん仲間を増やすとい
い。やまねこも身近な人々に呼び掛けようと思っている。

下諏訪で611日、「原子力発電を考え直そう」との集会が開かれた
ことはすでに「やまねこ通信」でお伝えした。
その折、こんな意見が語られた。

チェルノブイリの事故の後、子育て中の女性たちが最も敏感に反応
して活動を開始した。
それに引き換え、勤労者である男性たちは、にべもなかった。脱原
発運動をする人々特に男性にに対しては、「あんた、どうしたの?」
といわんばかり憐れむよう眼が向けられた。

このことはやまねこも経験している。企業、役所、学校に勤務して
守られている男性たちは、国の政策に対して疑問を抱きはしなかっ
た。企業戦士たちは国をまるごと信頼するかの姿勢をとっていた。
組合員であれば、組合の方針に耳を傾けても、それ以外の運動は「
子どものお遊び」として馬鹿にしていた。自分たちこそが「社会」
「国」「世界」を担っているとの自負に凝り固まり、慣例の定まっ
た軌道を進むだけの自動人形と化していた。

現在、このように終身雇用で守られた勤労者は、いったいどこにい
るのだろう。就職難、非正規雇用の若者たちは何を考えているだろ
う。300万円の年収が結婚可能なボーダーラインとの声も聞こえて
いる。

非正規雇用、派遣雇用の者たちは、「国」に守られてはいない。
もはや特権を持たぬ退職後の高齢者も同じだ。女であれ男であれ、
政府の「大本営発表」を黙って聞いているわけにはいかない。一昔
前の男たちのように、草の根の女たちの活動に、冷やかな眼を向け
ている余裕などないのだ。

男たち特に若者たちは、ようやく女たちに追いついた。女たちが子
育てしながら、あるいは非正規雇用の中で、社会の行く末に対し、
政権の座にある権力者に対し、疑問を抱いたと同じ立場に、男たち
はようやく到達したのだ。

東電福島原発事故が、この国のこうした人々に、「自治の意識」や
草の根運動の意味を気づかせる千載一遇の機会になるといい。とて
もこのままでは済まされないのだから。

「木曽からの風」はやまねこにこのことを気づかせてくれた。

やまねこの付近にお住まいの皆さん、「小さな勉強会」を開きませ
んか。ご連絡をお願いします。

うらおもて・やまねこでした。