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2011年6月12日日曜日

下諏訪「原子力を見直そう!」151名参加、フクシマ以後考えを変えたメルケル首相

@@@@やまねこ通信98@@@@

  下諏訪「原子力を見直そう!」151名参加で活発な発言
  女性たちとの対話
  福島の事故を見て、原発に関する考え方を変えた」ドイツの
  メルケル首相

  下諏訪「「原子力を見直そう!」151名参加で活発な発言
原発事故から3カ月後の昨日、6.11.100万人アクションが全国140
所で開かれた。
環境会議・諏訪のメンバーは、「原子力を見直そう!」という緊急
勉強会を下諏訪文化センターで開催した。
下諏訪の会場には約151名の方々が参加された。
代表の塩原俊さんが司会を務めた。毛利正道さん(弁護士)が小出
裕章さんの60分のDVD上映に当たって解説をした。

小出さんは、放射能はどんなに小さな数値でも、安全とはいえず、
ガンにかかる危険を増大することを訴え、一時指定された子どもた
ちに対する20ミリシーベルトの基準は、放射線を扱う特殊の職業の
成人に対する基準値であること。子どもに対してはいかに法外なも
のであるかを熱心に訴えていた。この訴えがやがて首相官邸に届い
たのであろうか、今では数値が改められている。

小林峰一(原村)さんは、浜岡原発の一時停止を喜びながらも、「
今後同じことを繰り返さないように、すべての原発の停止に向けて
活動を続けよう」と訴えた。

清水馨さん(茅野市)は「福島のGE製の原子炉は、原子力潜水艦
の技術を流用しているので、その内部は細かいパイプやケーブルが
無数に配管、配線され、修理の手に負い兼ねるものであることを発
言。またチェルノブイリの土地は人間が住まなくなってから緑の森
に帰したことを例に挙げ、農業者らしく大地の復元力の大きさに眼
を開かせ、人間の思い上がりを戒めた。

やまねこは原発事故、およびその対応を見るにつけ、権威主義、慣
例主義、経済効率優先が過度に幅を利かせていることを指摘。日常
のすべての問題でこれを改めなくては、原発だけが改善されるなど、
とても考えられないと語った。

さらに日米安保条約のため、この国がはたして原発廃止を自分で決
定する主権国家であるかどうかもあやしい状態にあること。しかも
国民にその現実が了解されていないこと。これをどうすべきかと会
場に問いかけた。

毛利さんは浜岡原発を停止しても、中電が電力供給に困ることはな
い見通しを細かい数値を上げながら説得的に語った。

後半は会場から活発な発言が寄せられた。
・チェルノブイリ事故の後、東京で反原発活動をしたところ、女性
が熱心だった。男性勤労者たちは最も無関心で、「おカネを儲けれ
ば幸せ」との状態だった。
早めに反対運動を盛り上げよう。(富士見・男性)

・チェルノブイリから来たナターシャ・グージさんの歌が感動的。
「子どもたちが何人死んだらこの原発が無くなるのだろう」。戦争
は男性中心である。女たちの反戦、反原発のあるい思いを伝えたい。
(茅野・女性)

・自分が生まれた時はすでに原発があった。どうして作ったのと言
いたい。けれど子どもの世代に「どうして何もしてくれなかったの
?」と言われないようにしたい。(松本・男性)

・安全神話を作った張本人たちは、高額の年収を返しはしない。し
かしそれを許してきたのは私たち市民だ。電力を使い放題の今の生
活はおかしいから改めよう。(男性)

・福島の米農家が生活を転換することが可能だろうか。(富士見
・女性)

・休耕田が多数みつかる。これを森や林に返すのが良い。(男性)

・政治家は50100年の計画を作る人に。(男性)

・オール電化、地デジ、携帯リニアは必要だろうか?大和民族は軽
率である。(男性)

・原水禁で、平和利用なんてありえないと語っていた。高木仁三郎
先生が生前に語ったと同じことが起きた。ヨウ素剤を用意するよう
に市議会に訴えている。(岡谷・男性)

・年配者の出席が多い。年配者はテレビ報道を信じる向きが多いと
考えていたが、考えを改めた。(男性)

・事故調査委員会が「事故の責任を問わない」と発言している。
これはひどすぎる。(男性)

さらに発言の挙手が相次いだが、5時に時間切れで閉会した。

活動の方針が示されることはなかった。
多くの意見は、「原発を廃止したい。しかし果たしてできるだろう
か」と不安に揺れるものだった。

やまねこもこの気持ちは同じである。
事故調査委員会などの委員会が着々構成されてゆくが、どんな議論
が交換されたのかの報道がほとんど信用できない。

被災地の怒り、嘆き、悲しみをよそに、永田町では性懲りもなく、
依然として足の引っ張り合いの権力闘争の真っ最中である。

旧い「人と人」関係が再生産され、再発防止策どころか、原発事故
の事実そのものさえ、灰色の旧いセメントで塗りつぶされてゆく。
市民は何もできない。なすすべがない。
次の選挙では、別の議員を選ぼう。こうして歯を食いしばり、遠い
不確かな将来を眺めやることしかできない。

  女性たちとの対話。
本日夕方、下諏訪町議会の元副議長、樽川通子さんに電話した。
出席できなかった樽川さんが尋ねた。

「何か方針が出ましたか」
「広い長野県の別の地域でも開くように提案はありましたけれど。
原発を廃止したい。しかし果たしてできるだろうか、と言う声が多
かったですよ。方針が出るところには行けなかったですね。どうし
たいいでしょうね」
「私にも分らないの。リニアも、どんどん決まってしまうでしょう。
我々は何も出来ないんです。やっぱり首相がその意欲ある人でなけ
ればね。ものすごく道は遠いですけどもね」。

参加者の岡谷市のしづえさんは、元長野県知事田中康夫氏の支持者
を何人も会場見かけたと語った。その人々が、再度掘り起こされた
のだろう。

参加者の元岡谷市議野溝道子さんからはメールが届く。日米安保条
約の問題を受け、「『それでも日本人は戦争を選んだ』(加藤陽子
氏)の内容が同時に思い浮かんで、日本人は自力で民主化出来ない
民族なのかと思ってしまいます」との意見が寄せられた。


●「フクシマを見て、原発に関する考え方を変えた」メルケル首相
やはり、志ある首相を選ばねばダメだ。被災地の苦境をよそに、戦
争ごっこのお遊びに明け暮れるオトコの政治家は、全部首にしなくて
はならない。

国会がその役目を果たしているドイツでは首相が脱原発の決意を国
民に宣言した。(以下報道引用)

「ドイツのメルケル首相は、9日、連邦議会で「脱原発」を柱とす
るエネルギー政策の施政方針演説を行い、将来的に「再生可能エネ
ルギー」の割合を80%まで高めると強調しました。
 「福島の事故を見て、原発に関する考え方を変えざるを得なかっ
た」(ドイツ メルケル首相)
 メルケル首相は演説の冒頭で、福島第一原発の事故が「エネルギ
ー政策転換」の引き金になったことを明らかにしました。ドイツ政
府は2022年までに、現在17基ある原発をすべて廃止する方針
で、代わりに風力など「再生可能エネルギー」の割合を高めていく
としています。
 「再生可能エネルギーの割合を2050年までに全てのエネルギ
ー消費の60%に、電気消費では80%まで高めます」(ドイ
メルケル首相)
先進国として初めて、「エネルギーの転換」を明確に示したドイ
ツですが、「脱原発」の法案は連邦議会などの審議を経て、7月上
旬に成立する見通しです」。(引用終わり)

メルケル首相はこのことで世界中から賛辞以上の批難を浴びている。
今年の夏、ドイツは原発大国フランスから大量の電力を輸入する予
定。道は険しい。けれど、目標をかかげ、険しい道を進むのが政治
家の当然の職務である。

首相にはこのことができるのである。日本の政界を見ても、大臣首
相の閣僚がどんな仕事をする職務であるのか、ぜんぜん学習できな
い。
どこか別の所から指令を受けて動くロボットだと考えないことには、
とても理解できない現実が進行中している。
若者の政治離れの原因は、もちろん政治家が作っているのである。

日本の政治家を見てると、志を高くして険しい道を進むと言う政治
家の仕事をする人物が一人も見当たらない。

どうしてこんなことになったのだろう。

戦後の占領政策が、「民主化」を棚上げにしたことのツケだろうか。
これほどにも日本人は、自力での民主化のできない無力な国民なの
ろうか。
「脱原発・国民投票」について真剣に考えるしかないのだろうか。

うらおもて・やまねこでした。

 追伸:原発をもたぬイタリアで原発の可否を問う国民投票が行われます。
    投票率50%で成立。日本時間14日未明に結果発表。

 

2 件のコメント:

  1. 活発でどの意見も頷けます

    利便性を求め横着になったロボットたち、少しで良いから元に戻れば良いのではないでしょうか?
    >>>オール電化、地デジ、携帯リニアは必要だろうか?大和民族は軽率である。
    景気を良くすることが、=幸せなのだろうか?
    安全を電気に委ねたツケが、達磨になった借金のようになることを予測できなかったのでしょうね

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  2. うらおもて・やまねこ2011年6月19日 23:35

    やまんばさん、お元気で何よりです。
    遠隔地からのセミナー参加ありがとう。
    景気を良くし懐を温かくすることだけ、
    戦後の日本人は励んできた。
    「反共の砦」の物語に加担してるとも知らず。
    それはそれとして自民党長期政権の責任者たちが、
    「日本人はカネばかりを追求し利便を過度に追い求めた。もっと不自由を知らねば」などと説教するのは腹が立つ。
    原発を秘かに拡大してきた当事者に言われたくないよね。
    2mの豪雪の朝4キロの通学したやまんばさんなら、「不自由の価値」を語る権利があるけど。

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