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2013年5月21日火曜日

やまねこ通信274号 橋下発言は「言葉の性暴力」「女性の道具化」、文芸評論家・斎藤美奈子氏の根本的批判


@@@やまねこ通信274号@@@


東京新聞2013515日「本音のコラム」で文芸評論
家・斎藤美奈子氏が、「橋下徹従軍慰安婦発言」を
根本的に批判した。

まずは、コラムをお読みください。
女性の道具化 
 「米軍の司令官に、もっと風俗業を活用して欲し
いと言った」「慰安婦制度は必要だった」
 橋本徹大阪市長の一連の発言は暴言なんてレベル
じゃない。言葉の性暴力とお呼びしたい。
 
「軍人の性的欲求がゼロになるわけがない。何ら
かの解消策を真正面から考えないといけない」
 このような発想は、彼の頭の中が戦前戦中の軍人
や政治家と大差ないことを物語っている。
 
1945818日(玉音放送のわず3日後だ)、日本
政府は全国に通牒を発令し、占領軍兵士向けの「
特殊慰安施設協会(RAA)」を設立した。性の相
手をする女性は「女子事務員募集」などの名目で
集められた。戦中の慰安婦募集も同じような手口
だったのではと思わせる。
 
GHQが拒否したことでRAAは翌年廃止されたが、今
回の橋下&米司令官のやりとりを彷彿させるもの
がある。
 
もっとも与党自民党の閣僚の口から「慰安婦制度
は女性の人権に対する侵害だ」などの発言が出る
のもちゃんちゃらおかしい。つい最近まで河野談
話の見直しに躍起だったのはどの党か。
 
おりしも政府の「少子化危機突破タスクフォース」
とやらが早めの妊娠出産を推奨する「女性手帳」の
導入を企てて総スカンにあったばかり。女性は「性
の道具」か「産む道具」。時代錯誤すぎてヘソが茶
を沸かしそうだよ。(以上東京新聞引用)

●この短い紙面に、敗戦3日後の占領軍兵士向けの
「特殊慰安施設協会(RAA)」の歴史的経過が載っ
ている。
 
占領下の歴史をジャーナリズムや広告を資料として
読み解いたジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』で
やまねこはこの事実を知った。


玉音放送から3日後、政府は占領軍兵士向けの「
特殊慰安施設協会(RAA)」を設立。全国の警察
が、遊郭業者を集めて開業を呼びかけた。

銀座に大きな看板が出された。

「戦後処理の国家的緊急施設の一端として、進駐
軍の大事業に参加する新日本女性の率先協力を求む」

「女性事務員、年齢18歳以上25歳まで。宿舎、衣
類、食糧支給」 

 「貧しいみなりの裸足の女性たちが応募。「水商
売」の経験無しが多く、仕事の中身を聞いて多く
が立ち去る。残った女たちは食事と宿舎より、
「お国のため」に自分の身体をささげることに魅
力との動機であった」。


この場合は立ち去ることができた。けれど、遠隔地
に連れて行かれ、戻るすべがないままに仕事の
内容を知らされたこともあっただろう。

また、家族を戦災で失った女性が、腹をすかせ飢
え死にを覚悟して上野公園の片隅にいたところ、
「あっちに食べ物があるよ」との男性の声に促さ
れて同行、売春に引き込まれたケースも。

戦後でさえこの通りであった。戦中の事情が推
測できるとの斎藤美奈子の指摘は、ズバリ核心を
突く。歴史は繰り返すのだ。


●ちの男女共生ネットの仲間たちは、第7回勉強
会として、

7月20日(土)午後1時半から斎藤美奈子さんの
講演会を開きます。
ポスターをご覧下さい。

7回 ちの男女共生ネット勉強会
文芸評論家・斎藤美奈子氏
茅野で講演!

「日本の文化と男女のモンダイ
3.11後の視点から」

日時:720日(土)開演:13:30
会場:茅野市家庭教育センター
(オギノ付近)
参加費:500円
無料託児付き:申込締切710()
会員無料


主催:ちの男女共生ネット、協賛:茅野市、
茅野市教育委員会

切符販売:今井書店、
問合せ:ふじせ・携帯090-9664-1894

E-mail:kfujise@po30.lcv.ne.jp,




東京新聞のこの記事は、たかこさんからタイ
ムリーにもたらされた。早速コラムをコピーし
て仲間に配布するとしよう。



うらおもて・やまねこでした。


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