@@@やまねこ通信274号@@@
東京新聞2013年5月15日「本音のコラム」で文芸評論
家・斎藤美奈子氏が、「橋下徹従軍慰安婦発言」を
根本的に批判した。
まずは、コラムをお読みください。
●女性の道具化
「米軍の司令官に、もっと風俗業を活用して欲し
「米軍の司令官に、もっと風俗業を活用して欲し
いと言った」「慰安婦制度は必要だった」
橋本徹大阪市長の一連の発言は暴言なんてレベル
橋本徹大阪市長の一連の発言は暴言なんてレベル
じゃない。言葉の性暴力とお呼びしたい。
「軍人の性的欲求がゼロになるわけがない。何ら
かの解消策を真正面から考えないといけない」
このような発想は、彼の頭の中が戦前戦中の軍人
このような発想は、彼の頭の中が戦前戦中の軍人
や政治家と大差ないことを物語っている。
1945年8月18日(玉音放送のわず3日後だ)、日本
政府は全国に通牒を発令し、占領軍兵士向けの「
特殊慰安施設協会(RAA)」を設立した。性の相
手をする女性は「女子事務員募集」などの名目で
集められた。戦中の慰安婦募集も同じような手口
だったのではと思わせる。
GHQが拒否したことでRAAは翌年廃止されたが、今
回の橋下&米司令官のやりとりを彷彿させるもの
がある。
もっとも与党自民党の閣僚の口から「慰安婦制度
は女性の人権に対する侵害だ」などの発言が出る
のもちゃんちゃらおかしい。つい最近まで河野談
話の見直しに躍起だったのはどの党か。
おりしも政府の「少子化危機突破タスクフォース」
とやらが早めの妊娠出産を推奨する「女性手帳」の
導入を企てて総スカンにあったばかり。女性は「性
の道具」か「産む道具」。時代錯誤すぎてヘソが茶
を沸かしそうだよ。(以上東京新聞引用)
●この短い紙面に、敗戦3日後の占領軍兵士向けの
「特殊慰安施設協会(RAA)」の歴史的経過が載っ
ている。
占領下の歴史をジャーナリズムや広告を資料として
読み解いたジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』で
やまねこはこの事実を知った。
玉音放送から3日後、政府は占領軍兵士向けの「
特殊慰安施設協会(RAA)」を設立。全国の警察
が、遊郭業者を集めて開業を呼びかけた。
銀座に大きな看板が出された。
「戦後処理の国家的緊急施設の一端として、進駐
軍の大事業に参加する新日本女性の率先協力を求む」
「女性事務員、年齢18歳以上25歳まで。宿舎、衣
類、食糧支給」
「貧しいみなりの裸足の女性たちが応募。「水商
売」の経験無しが多く、仕事の中身を聞いて多く
が立ち去る。残った女たちは食事と宿舎より、
「お国のため」に自分の身体をささげることに魅
力との動機であった」。
この場合は立ち去ることができた。けれど、遠隔地
に連れて行かれ、戻るすべがないままに仕事の
内容を知らされたこともあっただろう。
また、家族を戦災で失った女性が、腹をすかせ飢
え死にを覚悟して上野公園の片隅にいたところ、
「あっちに食べ物があるよ」との男性の声に促さ
れて同行、売春に引き込まれたケースも。
●戦後でさえこの通りであった。戦中の事情が推
測できるとの斎藤美奈子の指摘は、ズバリ核心を
突く。歴史は繰り返すのだ。
●ちの男女共生ネットの仲間たちは、第7回勉強
会として、
7月20日(土)午後1時半から斎藤美奈子さんの
講演会を開きます。
ポスターをご覧下さい。
第7回 ちの男女共生ネット勉強会
文芸評論家・斎藤美奈子氏
茅野で講演!
「日本の文化と男女のモンダイ
―3.11後の視点から」
日時:7月20日(土)開演:13:30
会場:茅野市家庭教育センター
(オギノ付近)
参加費:500円、
無料託児付き:申込締切7月10日(水)
会員無料:
主催:ちの男女共生ネット、協賛:茅野市、
茅野市教育委員会
切符販売:今井書店、
問合せ:ふじせ・携帯090-9664-1894
E-mail:kfujise@po30.lcv.ne.jp,
●東京新聞のこの記事は、たかこさんからタイ
ムリーにもたらされた。早速コラムをコピーし
て仲間に配布するとしよう。
うらおもて・やまねこでした。
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