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2011年12月11日日曜日

男女共同参画ってどんなこと?どうして必要なの?この基本をお伝えします。(I)


@@@@やまねこ通信160@@@@

やまねこは社会の男女同権を実現したいと考える男女同権
主義者、男女平等主義者です。英語ではフェミニストFemi
nistといいます。女性を表面的に大切にし、ドアを開けて
くれたり重いものを持ってくれる男性のことを日本語で「
フェミニスト」と呼んだ時代がありました。英語のFemini
stフェミニストはこれとは全く別で、女性であれ、男性で
あれ、男女同権社会をめざす考えの人々をさしています。

この国では男女同権を実現するための法律が1999年に成立
しました。それが「男女共同参画基本法」です。男女共同
参画というのは、社会における「伝統的な性別役割」を撤
廃し、社会的役割を男女の差なく分担できる社会を実現す
るための法律であり、施策なのです。

男女の「性別」というとき、二つの言葉があります。生殖
のための性別はセックスSexといいます。一方「男は外で働
き、女は家で家事育児をする」という「伝統的な性別役割」
をジェンダーGenderといいます。男女同権、男女平等の「
男女」は、ジェンダーのことです。

「男は男らしく」「女は女らしく」という頭の中にある固
定観念がジェンダーです。社会においてこのジェンダーの
枠を取り外し、女性であれ男性であれ、意欲の赴くところ
で活動できる社会を目指すのが、男女共同参画の施策なの
です。

フランス革命、明治維新などの近代革命において、階級が
撤廃され、誰でも好きな職業を選ぶ自由が与えられる方向
に向かいました。それ以前は親の所属階級と職業が一体と
なった社会でした。こうした社会を「封建社会」とよび、
それが撤廃された自由な社会を「近代社会」と呼んでいま
す。けれどこの自由を勝ち得たのは、男性だけでした。

女性はいまだに「妊娠出産子育て」が一体となった「ジェ
ンダー役割」を課されています。学校生活では男女平等で
も、卒業して就職探しを迎えると、「女は結婚して退職す
るから責任ある仕事は与えられない」とみなされて求人が
なく、男性だけが優先的に採用される時代が20世紀後半ま
で続いたのです。ですからフェミニズム、男女同権の主張
は「遅れてきた近代主義」と呼ばれています。

男女雇用均等法が1986年制定されて以後、女性の就職状況
は改善され職種が広がりました。けれどそのことでこの国
の社会が男女平等になったと思ったら大きな間違いです。

どこの社会においても男女の数は大体半々です。ところが
この国の政府、国会、地方議会、官公庁、企業、学校、さ
まざまな団体、地域社会の組織のどれを見ても、男性が支
配的立場や管理職をずらりと占めています。男性たちがさ
まざまな政策決定を独占しているのです。

このような社会をフェミニストたちは、「男性社会」「男
性支配社会」と呼んできました。こうした社会の中で、何
度もの戦争が引き起こされ、今度のフクシマが起きました。

「男女共同参画基本法」は「男女共同参画」を実現するた
めの施策です。「基本法」は国内で男女平等を強く念願す
る女性たち男性たちの活動の成果として成立しました。け
れどそればかりではありません。日本もメンバーである
連を中心とした国際社会の「平等・開発・平和」という世
界規模の動きと一体なのです。

今日、国内での一定の「平等」が達成されていない国は、
「遅れた国」として国際社会から非難を受けます。エジプ
トのムバラク大統領、リビアのカダフィ大統領の最後を見
ればわかるように、国際的に国内のひどい「不平等」は許
されないのです。

米国駐日大使の毎日新聞「寄稿」は、こうした国際社会の
視点から、日本の国と国民に対して、「ジェンダーの犯罪
」に注意するようにとの忠告だったとやまねこは考えてい
ます。駐米大使の「寄稿」はこの国が男女平等社会を実現
するにあたっての、黒船の役割を果たしています。

このあたりで「男女共同参画ってどんなこと?どうして必
要なの?」との問いに答えてゆこう。それには今後の「基
本計画」を紹介するといいのではないか。やまねこはこう
考えました。

けれどこれらの文章は長いうえ、法律用語が並んで読みに
くいので、これから何度かに区切って、紹介することにい
たします。今回はその(I)でした。


うらおもて・やまねこでした。



追記:


たけさんよりコメントを頂きました。

感謝です。
欲しい情報を人権の視点から切り分けてみせてくれて
「私の感じていた違和感はそうそうこれだったのよ」
「そうだったのか!」です。
 
ところがコメント入力しようとしたらトラブルが起きたと
か。ご迷惑かけてます。
みなさま、文書をメールでお送りくださると幸いです。

うらおもて・やまねこでした。

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