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2013年3月22日金曜日

温泉に通う日々、溢れだす便槽の家で狂騒のアベノミクス!


@@@やまねこ通信257号@@@

彼岸が過ぎました。
厳寒期にお断りなくお休みしていたブログを再開します。

節分が過ぎ、軒先から差し込む日差しの輝きが増してから、
本格的な雪が、これでもかこれでもかと降り積もった。60
センチほどに積もった雪は気温が低いので溶けぬままだっ
た。車道の雪は圧雪となり、どんどん固められてツンドラ
状態だった。

日中も零下の日が止まなかった。
けれどこの数日間昼間は10度以上になり、家の周辺の雪は
すっかり溶けた。
除雪車によって集められた雪の山が、日あたりのよくない
一角で薄黒い堆積となって残るばかりである。

●パソコンの仕事をする時間が長い。この一ヶ月、右手で
マウスを握ると、手が冷えて指が白くなった。そのうちマ
ウスでクリックすると、右腕の肘のあたりが痛むようにな
った。おそらく腱鞘炎であろう。腕の使いすぎだろうか。

目下、左手でマウスを操作する練習を重ねている。だいぶ
上達して不自由がなくなった。

先週から、夕方は温泉にかよっている。縄文の湯という温
泉に初めて漬かった。家から2キロほどの距離。

すべてが目新しい。自動券売機で切符を買い番台に渡す。
長い廊下を過ぎて奥の暖簾をくぐり、脱衣所から浴室に入
る。

浴槽に漬かった人が会釈したような気がした。桶の湯を浴
びてからお湯に入ると、ご近所のUさんである。
常連とのこと。

広い浴槽で手を伸ばしゆっくり温まって洗い場に上がる。
壁ぎわに並んだ蛇口のところが幾つも空いている。

たまたま座った場所でふと隣人を見ると、やはり近隣のA
んが身体を洗っている。彼女は、地域で市報を配布する会
の仲間である。Aさんはなんと、毎日のようにこのお湯に漬
かりに来るという。身体がぽかぽか温まり、明日の朝にな
っても寒くない。夏は歩いてくることもある。

「腕がどうも腱鞘炎らしく痛むんです。だから初めて来ま
した」

「それは仕事を休みなさい、というしるしなんですよ」
Aさんはにっこり笑う。

身体を洗っては浴槽で温まることを繰り返すうち、Aさんの
に座ったひとを見ると、やはり近隣のUBさんでは
ないか。

この時間帯が空いていることを、みなさんご存知なのだ。

最後に再び浴槽に漬かった。見慣れた顔が湯に浮かんでい
る。近隣のMさんであった。やはり常連とのこと。

もう少し遅いと、子ども連れの若いお母さんが増えるとい
う。

どの女たちも、言葉少なにお湯に漬かり身体を洗いシャン
プーし、また漬かって立ち上がっては脱衣所に消える。

脱衣場で髪を乾かし、ロッカーに入れた衣服を着て、ベン
チでゆっくり過ごす。時折会話が聞こえる。

脱衣場を出て廊下を歩くと、和室がある。横になっている
女性、男性が2、3人。その隣室は食堂である。うどんや
そばを注文することができる。夜7時まで営業。

3時半に番台をくぐったやまねこは、脱衣場から出ると湯
沸室でお茶をセルフサービスし、和室で横になる。やがて
うどんを注文。もちもちした歯ごたえのなかなか美味しい
うどん。結局6時頃まで、のんびり過ごした。

●翌日は週末であった。土日は込み合うことを聞いたから、
温泉は休みにした。月曜日、ウオーキングを終えて縄文の
湯に向かった。駐車場が空である。月曜日は定休日らしい。

車の向きを変え、5キロほど離れた河原の湯に向かう。
やはり初めてである。ここのお湯に漬かると、皮膚がつる
つるして気持ちが良いとの話を聞いた。

●茅野市には市営の温泉が4つある。縄文の湯、河原の湯、
新しい望岳の湯、塩壺の湯。この他に、山の方面には知名
度高い温泉宿が幾つもある。

こんなに温泉に恵まれた地域に暮らしているのに、ほとん
ど一度も入ったことがなかった。温泉に入るという習慣が
なかった。お風呂は身体を洗うところだから、昼間から外
でお風呂に入るという考えに馴染めなかった。

ところが、女たちがお湯に漬かってのんびりと身体をいや
し、静かに思索にふける表情に出会いその中に混じったこ
とで、温泉に対する考えがころりと変わった。

温泉は女たちが、自在に脱力することが許される場所なの
だった。ばたばたした日常の時間からしばし解き放たれる。
こんなこと、今頃気づいたなんて!

入浴代が安いことにも驚いた。一人400円のところ、茅
野市在住の高齢者は300円である。後で気づいたのだが、
回数券があり、3000円で11枚綴り。

自宅でお風呂に入って、浴槽の掃除をするよりよほど楽。
燃料代を考えると、温泉の方が安いかもしれない。

夕方のウオーキングの後はこれから温泉通いだ。


2年目の3.11が過ぎた。2年前から何も変わらぬまま
の日が続いている。18日夜には東電福島第1原発で大規模な停
電が発生。「使用済み核燃料プールの冷却装置など9設備が停止。
2年前の二の舞かと思い緊張した。すべてが復旧するまで29時間以
上もかかった。ネズミが仮設の配電盤に接触し、ショートしたことが原
因の可能性があると聞き、呆れてモノが言えない。

3月9日茅野市9条の会のみなさんとともに「原発ゼロ」に
向けての講演会を開いた。
元日大理工学部教授、核物理学者、大日方聰夫さんの講演。
難しい問題を易しく語ってくださって、非常に面白くためになった。
80人を超える、思いがけず多数の市民が参集した。

翌日下諏訪市民センターでは、「あれから2年、原発がまだ止まらな
い!」の集会とパレード。脱原発すわ連絡会主催。元東芝技術者で、
浜岡原発の設計に携わった渡辺敦雄さんの情熱あふれる講演。公
共政策にも高い意欲を示し上野原市長選に出馬したが、惜しくも敗れ
た渡辺さん。上野原市民は、ホントに惜しいことをしたなあと思う。

会場受付の記名用紙が足りないので、何度かコピーした。これまで最
大の165人の参加者が雨模様の中、詰めかけた。

●事故後の原発の対応に対して、市民の怒りが収まるわけが
ない。
東電福島原発の敷地内にどんどん増大する汚染水。核のゴミ
をどうするかの対策はゼロのまま。

「便槽のあふれだした家に住んでいるようなものなのに、原
発を動かしてゆこうとの考えは理解できない」と『北の国か
ら』の劇作家倉本聰氏、毎日新聞に寄稿。

ところが聞こえてくるのは騒々しいリズム、その名もアベノ
ミクス。あふれだす便槽の家での熱狂の日々は続く。


お久しぶりの、うらおもて・やまねこでした

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