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2011年10月28日金曜日

緊急上映、映画『10万年後の安全』諏訪理科大にて無料上映会、いい加減にしてよ野田クンの「双六遊び」、「冷温停止」にだまされるな!

@@@@やまねこ通信147@@@@

●『10万年後の安全』という映画を見た。1023日(日)
「すわこ文化村」主催、岡谷。素晴らしい映画のタイムリ
ーな上映に心から感謝し、やまねこは文化村のむらびとに
なった。
 
原発が、必ず生み出す核燃料廃棄物。使用済み燃料棒を堅
固な地層の地下500メートルに埋める計画「オンカロ」(隠
れた場所)。今後100年間に生じる原発廃棄物を、18億年前に形成された地層に水槽を建造して埋めるフィンランドが
現在建設中の施設。

2020年に操業開始し100年間廃棄物を受け入れた後、閉鎖する計画。地下の水槽に保存された廃棄物が、10万年後に無
害化するまでこの施設は保存されねばならない。

無害化するまで10万年かかる廃棄物。10万年という時間が
人間にとってどんな意味を持つのだろう。10万年後の未来
の人々に、どうやって、施設の存在とその危険性を伝える
ことができるのか。

ドキュメントをドラマ風に組み立てた映画『10万年後の安
全』は、科学的条件を土台にすえながらも、施設を管理す
るのは結局人間であることを静かに訴える深いノンフィク
ション映画です。美しい映像と音楽。

●映画『10万年後の安全』無料映画会を諏訪東京理科大で、
2度にわたり開きます。アップリンクと正式契約。
予約不要・無料です。

●会場:諏訪東京理科大学(長野県茅野市豊平5000-
1)キャンパス内6号館、621教室(収容500人)大教
室。

●日時:第1回  20111029日(土)10:10上映開始 *10/29は大学祭「理大祭」同時開催中。
明日です。

 
2回  2011115日(土)14:00上映開始
お誘いあわせの上、どうかふるってご来場ください。

●いい加減にしてよ野田クンの「双六遊び」、
今朝の毎日新聞1面記事見出しを見て、目がわるくなったかと思い、やまねこはドキッとした。首相が「原発再稼働、
個々に判断」との見出しが読めた。

ところがである。実際には「原発新増設、個々に判断」と
書いてある。原発新設工事の進捗状況を考慮し「一部容認
姿勢に」と大活字で書いてあるのだった。

今頃「原発新増設」だとは!いったい野田という名の首相
はどこを見て、何を考えているのだろう。民主党の代表選
に勝利した途端、自民党との「連携」を模索した。国連安
保理でも「脱原発依存」は一度も口にしなかった。

どじょうを自称する野田という人の原発政策は、けれどや
まねこにはきわめてシンプルに見える。あまりにシンプル
過ぎて言葉にするのも憚られるほどだ。首相をしている野
田という人は、目下のところすべて前任者、菅首相と真逆
の行動を取っている。

野田氏は菅首相の最終段階を間近に目撃した。とりわけ「
脱原発依存」を発言以後、大資本メディアのバッシングが
激化し、民主党と自民党の原発推進派が一体となって菅お
ろしに熱中。国会が空転して、ついに短命のまま引きずり
おろされたこと。野田氏は3.11以後、菅氏の轍を踏ま
ないことだけを学習したのではあるまいか。

ところで政策やポリシーをもたぬ政治家を、この国では「
調整型」とか呼んで、政策不在を「政策」「政治手法」の
一種とみなすおかしな習慣がある。野田という人も、「調
整型」と呼ばれる一人である。

野田という人は、松下政経塾を出て千葉県議から政治家の
道を歩んだという。県議から国政への道を追求し、ついに
首相になった。「双六遊び」なら大成功と言えるだろう。

けれど、野田という人の言葉をいくら聞いても、政治家と
して「何を」したいのか。「どうして」首相を目指すのか
が少しも語られない。「何を」と「どうして」がなかった
ら、そもそも3分のスピーチだって成り立りはしない。ところが3分のスピーチも語れない人物を「調整型」と称してこの国の政治文化が支え、むしろ歓迎している。

野田クンが子ども同士の「双六遊び」をしているのであれ
ば、「首相」の座に上ったら大成功といえるだろう。けれ
ど実際の政治は野田クンの双六遊びではない。

菅首相の真逆を行くのだから今後の方向は見え透いている。
第一に財界寄り、それゆえ東電擁護、第2に自民党すり寄
り、そうして米国の思し召しのまま(TTP)。

政権与党の首相はこの国の最高権力者である。この立場に
立ったら、誰の言いつけを聞いたらいいのだろう。これま
で野田クンが誰の言いつけを守って双六の上りに達したの
か知らない。けれど、今、野田クンが耳を傾けるべき相手
は、国民なのよ。国民の67%以上が「脱原発」を望んで
いる。そこんとこ見ないで、右顧左眄(うこさべん)してるあなた。こんな男性が首相を務め、3.11後の原発政治を支配するこの国の民は浮かばれないと言わなくてはならない。

●「冷温停止」にだまされるな!
目下原発事故修復が順調に進んでいるかの発表がなされている。事故修復の工程表が予定より早まっているとの楽観的発言が政府と東電から発表されている。「冷温停止」という言葉が独り歩きしている。

毎日新聞の一面コラム「余禄」は通常の原子炉の「冷温停止」と、福島第一原発の事故後の「冷温停止」がまったく別物であることに注意を喚起している。

「余禄」は事故後、五里霧中だった原発をここまで安定させた現場技術陣、作業員の努力をたたえながらも、現在の「冷温停止」の実態は、「壊れた原子炉から漏れる汚染水を浄化して冷却に用いている」こと。「溶融した炉内の燃料がどうなっているかが分からない」現状であることに注目している。

間違っても、事故後の原子炉がこれで安定したわけではない。楽観ムードが広がっていることには要注意である。

次回は、映画『10万年後の安全』を踏まえ、政府、東電周辺の原発事故修復にただよう楽観ムードに対し、厳しく根源的に批判する田坂宏志さん、日本記者クラブでの講演についてお伝えします。

うらおもて・やまねこでした。

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