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2016年6月29日水曜日

やまねこ通信352号:杉尾ひでや候補と語った、「男らしさ」から男性を解放しよう、

杉尾ひでや候補と語った、「男らしさ」から男性を解放しよう、
@@@やまねこ通信352号@@@

信州市民連合の参議院選挙候補者杉尾ひでやさんの集会に
やまねこは何度か出ている。

杉尾ひでやさんは話しかけやすい。茅野でのある晩の集会
が始まる前、前回の諏訪の集会に参加して気づいたことを
伝えることにした。

「杉尾さん、女子会でのお話、面白く伺いました。男女共
同参画にするには、クオータ制が必要だとのお話は拍手で
迎えられましたね。最後に、女性と若者に期待していると
おっしゃいました。

ただ、それではまだ、半分でしかないと思うんです。
あとの半分、男性たちが手つかずのままですからね。
こうした集会を開いても、女性と、年金世代の男性、活動
する若者たちばかりが集まります。
勤労世代の男性がまったく参加しないんです。脱原発の集
会においても同じです。
どうしたらこの固い岩盤を崩すことができるでしょう」。

杉尾ひでやさんは、親しみあふれる表情ですぐに答えた。
「それはね。わたしはよく分かるんです。わたしだって同
じだったんですよ。会社人間だったんです。外に目が向く
ようになったのはずっと後になってでした」。

「佐高信が<社畜>という言葉を使いますね。会社の奴隷
以下。モノを考えることをしない勤労者を批判した言葉で
す。会社や役所で昼間働いて給料を得る。そこでの同調圧
力に身を任せるしかないのは理解できますとも。

だけど、頭の中に一点の自由の領域を持ってほしいなあ。
一点でいいから、自由を行使して、投票行動につなげて欲
しい。こんな呼びかけをしてもらえたらいいなあ、と思っ
てます」

「分かりました。その通りですね」
杉尾ひでやさんは、深くうなずいた。

理解がとても早くて気持ちの通じやすい人だと思った。

▲長野県区は定員一名である。
自民党の若林けんた候補は、自民党改憲草案の作成委員で
あり、靖国参拝議員連盟の一員である。
基本的人権、男女平等の日本国憲法をやめて、「個人より
国家が大事」という憲法に変えたいと考えている人物であ
る。

どうみても、「男らしさ」からの解放とは反対の方向を向
いている自民党改憲草案。これを作った責任者のひとりが
若林けんた候補です。

▲二度と戦争はイヤだ。これは敗戦の年に生まれたやまね
こが、言葉にする以前の信条である。
「自分らしい生き方」がしやす社会が欲しい。こう思って
やまねこはこの30年ばかり活動してきた。

特定秘密保護法、安保法制など、戦後を逆回転させる恐ろ
しい方向に向かう力を、何とかして食い止めなくてはなり
ません。

▲このように思っている矢先に、毎日新聞の水説というコ
ラムに本日、論説委員・中村秀明が寄稿。
題して「男がつらいよ」

だれもが幸せになる社会を作るため「男性学」の研究をし
ている若手の社会学者が定年退職者にインタビューをした
武蔵大学社会学部の田中俊之助教。

 「約40年、働いてきてどうでしたか?」
 男性は首をかしげながらつぶやいた。
 「それが何をしたのか、わからないんです」
 また、別の男性は同じ問いかけにしばらく沈黙し、絞り
出すように言った。
 「残念でした……」
 
だれもが生きやすい社会にするため、田中さんは「男性学」
の研究を続けている。最近、話題になる機会が増えたが、
学問としての歴史は20年程度の研究分野。

世の中に浸透した「男はこうであらねばならない」という
固定観念に「ちょっと待って」「本当にそうですか」と問
い直すものだと、田中さんは説明する。この春には「男が
働かない、いいじゃないか!」(講談社)を出した。

本の中では、たとえば「長時間労働」を取り上げ、「週4
0時間が最低限と考え、それを超えて働くのは当たり前と
いう発想はやめたらどうか」と訴えた。週40時間が当た
り前で、それ以上は普通ではない。だからこそ雇う側は「
罰則」として超過勤務手当を払うのである。
 読者からは「いままで疑問にも思わなかった」「考えも
しなかったことを教えられた」との反応が届いた。
 
 産業能率大学は毎年、新入社員に「目指す役職は?」と
尋ねている。最新の結果が今月発表になった。
 部長クラスが約21%で最も多く、社長は10%を切っ
た。社長が10%前後なのはここ数年の傾向だ。1990
年代はおおむね20%を超え、3分の1が「社長を目指す」
と答えた年もあった。
 彼らは今、中高年だ。「競争に負けるな」「大きな夢を
持て」と、こうであらねばならないを期待され、応じてき
た。「つらいよ」と言えず、下にもそれを許すことができ
ない人が多い。彼らは「なかなか引き返せない世代だろう」
と田中さんはみている。
 若い世代の意識は着実に変わりつつある。ただ、組織の
中で引き返せない世代に抑えつけられ、取り込まれて同じ
道を歩むことにならないかと心配だ。その危機感から近著
は書かれている。
 「もっと自分を大切にしてほしいのです」。田中さんの
単純で、それでいて難しい助言である。(論説委員)

▲「男性学」はこの20年だっただろうか。女性に課され
ている出産、子育て、介護、良妻賢母などを問い直した
「女性学」に刺激され生まれた分野である。

企業戦士、昇進、一家を養う、など、男たちが当然のよう
に背負わされている「責任」を軽くしてもいいんだ。逆に、
「女の仕事」と言われて来た、育児、家事を男がしてもい
いんだ。「誰もが生きやすい社会」を作ろうよ。このよう
な考えから北欧発信の「ワーク・ライフ・バランス」とい
う生き方、働き方の改革が生み出されている。

▲「『たそがれ清兵衛』を男性学で読む」という市民講座
をやまねこたちは開いた。山田洋次監督、藤沢周平原作の
名作こそ、男性学のモデルとしてふさわしかった。「北の
零年をジェンダーで読む」などの勉強会も。8年ほど前の
こと。


うらおもて・やまねこでした

2 件のコメント:

  1. やまねこさま
    選挙戦、盛り上がっているのかどうか、どうなんでしょう?各党党首が長野県で演説し、一人区としてはもう少し盛り上がった方が良いのかと思いますが。
    選挙戦の訴えるところ、というのは(読めばわかるので)理解できるのですが、この国の遠い先の目指す形がわかりません。もやもやとさえもわかりません。どんな国にしたいのか、国民誰にでもわかるビジョンがほしいです。
    いまは投票も便利にできるようになりました。私はあえて10日にこだわって近所の公民館に行こうかと思います。大勢の人に会えることを願っています。

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  2. やよいさま、コメントありがとうございます。
    長野県は広いですから、候補者は大変だと思います。諏訪地区だったら、そこで幾つもの立会演説会を開き、街頭演説をします。
    やまねこの見た限り、杉尾候補の演説会は盛り上がってるよ。
    杉尾さんの演説会の予定が分かったら、連絡しますね。

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