ページビューの合計

2013年9月29日日曜日

やまねこ通信280号 「あまちゃん」はなにが面白かったのか?

やまねこ通信280号
 
「あまちゃん」が今日で終わった。
大評判となったNHKの連続テレビ小説。
宮本信子が出演。夫伊丹十三の死後、応援がてら見逃さ
ようにしているやまねこ。

こんなに引っ張られるとは初めは予想もしなかった。
6月末から7月にかけて入院した有明病院でも欠かさず見
ていた。

9月28日で終わるというので「あまちゃんロス症候群」
などともいわれている。分かる気がする。
何が面白いのか?

●宮本信子演ずる天野夏は三陸の海女。海女クラブの会長
をつとめ、仲間の海女のリーダー。海女の女たちは自力で
稼ぐ術をもっているため、威勢がよく男達におもねる必要
がなく、女たちが互の命をまもり力を合わせるシスターフ
ッドの世界。

厳しい労働と引換えに得られる女たちの経済力が、このド
ラマの基調となる明るさを作っている。

海女の一人は言う。
「ウニはゼニだ」

高校2年の夏、母に連れられ初めて北三陸で祖母の夏ばっ
ぱが海にもぐってウニを獲る様子を目にしたあきは、目を
輝かす。
「かっけー!」

ウニを一個とれば500円で売れる。東京の退屈な高校生
活で目が死んでいたあきは海女の修行をすることに決める。

海に面した自然環境、労働と経済と仲間同士のつながりか
らなる手応えある毎日の暮らし。朝は海にもぐり昼は北三
陸鉄道袖ヶ浦駅の利亜洲で食堂を営業。夜は同じ場所がカ
ラオケスナックに転じ、営業と気晴らしの境のあいまいな
店を営む海女仲間たち。

●夏ばっぱの娘、小泉今日子演ずる春子は東京に家出後、
結婚したことを母親に伝えぬままの20年ぶりの帰郷だっ
た。「おらのママに歴史あり」で語られるように春子は東
京でアイドルになるつもりだった。

「あまちゃん」では80年代のアイドルの歌がいくつも紹
され同時代感覚を呼び覚ましてくれる。春子はももえち
ん、聖子ちゃんの次の世代の歌手志願の娘だった。

薬師丸ひろ子演ずる鈴鹿ひろ美、その元マネージャー今は
音楽界のカリスマプロデューサー太巻きのからむ深い訳が
あって、春子はアイドルの道を閉ざされた。

「あまちゃん」は春子の怨恨物語でもある。太巻きはこの
ドラマでは一見悪役と見える掻き回し役トリックスター。

東京に戻ることを拒み、北三陸で高校に通うようになった
あきにゆいという親友ができた。東京でアイドルになるこ
とを念願するゆいとともにあきは「潮騒のメモリーズ」と
いう二人組を作る。これがネットで好評を博し町おこしつ
ながる。

ネットを見てカリスマプロデューサー太巻きの会社の社員
水口が一般人に身をやつして北三陸に。AKBという芸能界
の実際のアイドル作りを仕掛ける秋元康の仕事が下敷と思
われるプロダクション。地方での目立つ娘たちをスカウト
する仕事である。

●第二部東京編ではあきは水口の導きで東京上野へ。芸能
界の下積みをさんざん経たあとに映画の主演に抜擢され鈴
鹿ひろ美と共演。このころには、春子はプロダクションの
社長になっている。映画が封切りされたところに、201
1年3月11日の東日本大震災が起こる。

あきは東京の芸能界を引退し北三陸に戻った。
「おかまいねぐ」と夏ばっぱからのメール。
さいわい命に別状はなかった。ところがウニの宿る袖ヶ浦
湾の中にガレキが流れ込みウニが消えてしまった。
いつになったらウニが取れるか分からない。男たちのかん
かんがくがく。

これを聞いて夏ばっぱが一喝。
「これじゃあ、いつまでたっても被災地だ。一週間でガレ
キ撤去してくれ!」

これで皆の気持ちがまとまり目標ができた。全力でガレキ
を撤去し、ウニの子どもを多数放流することで奇跡的に翌
年の夏にはウニが発生。海女クラブの仕事が再開した。

●最後の週、津波で流されたあと、あきの発案で何とか再
建した「海女カフェ」で3組の盛大な結婚式が開かれる。
主人公の若いあきやゆいのではない。

大女優鈴鹿ひろ美と太巻き。二人はこの20年、秘密のカ
ップルだった。北鉄駅長大吉とまめぶの阿部ちゃん。二人
はかつてほんのしばらく夫婦だった。最後にあきの両親春
子とタクシー運転手黒川の、どれも古いカップルの結婚式
である。

●連続テレビ小説「あまちゃん」では、期待された物語は
必ず裏切られ、微妙にねじれた筋となって展開する。アイ
ドルになりたかったのは「可愛い方」のゆいであった。と
ころが「なまってる方」のあきがアイドルになった。

東京では「暗くて意欲がなく何の能力もない」と母春子が
小言を投げていたあきが、周囲の人々を楽しい思いにし元
気づけるアイドルになった。

どんな幸福の場面も完璧ではなく何かが欠落している。春
子の結婚式には父親であり夏ばっぱの夫の忠兵衛さんは姿
を見せない。遠洋マグロの船が出発したのだ。

夏ばっぱ、春子、あきと三代の女系が続く天野家は、これ
までも常に「亭主元気で留守がいい」一家だった。

北三陸でいちばん幸福な家族とあきが思ったゆいの一家は、
父の病気、母の家出、ゆいの高校中退とヤンキー生活とい
うどん底を経験する。

ゆいはどん底から容易に回復することはない。「劇的」な
奇跡と見える展開も微妙にほろ苦く、まめぶのように甘い
のか塩辛いのか分からないまま「あまちゃん」のドラマは
進む。

この何かが欠落した微妙なねじれが、われわれの生きる現
実とそっくりなのである。完璧な幸福などどこにもありは
しない。だから完璧な不幸と見える状況もなんとかなるの
ではないか。

海女カフェでの結婚式のあとの挨拶で、海女クラブ会長の
夏ばっぱは大震災からの復興についてリアリストよろしく
注文を出した。
「太巻きさん、あんたみたいな金持ちはおカネをいっぱい
出してくれ。すると私らは元気がいっぱい出てくる!」

●以上、見ていた人には「分かりきった」話、けれど見て
ない人には「ピンと来ない」といわれそうな文を書き連ね
てしまいました。

宮藤官九郎の脚本。ドラマ作りがあまりにも巧みで、これ
じゃあ、他のテレビドラマはアホらしくて見ちゃいられな
くなった。クドカンがテレビドラマの水準を一挙に引き上
げた、とやまねこは思った。

●視聴率27%に気を良くしてか続編を作りたいとNHK
長が漏らしているという。続編が高い期待に応えられるか
どうかは分からない。
それより全編を再放送するのがいいとやまねこは思う。

「あまちゃん」はダイジェスト版で見てもほんとうの面白
さは伝わらない。細部の筋の曲折、セリフのひとつひとつ
が裏の意味につながってゆくアイロニーが限りなく面白い
のだ。

出来のいいドラマが作られ高視聴率を得ることは良いこと
ではないだろうか。お笑い番組やバカバカしいコントばか
りが高視聴率だった時代、ドラマが衰退していた。今、お
笑い番組の王者だったフジテレビが左前だという。3.1
1以後、人々の気分が変化したのだろうか。

同じ時期、TBSでは40%を超える視聴率のドラマ、「半沢
直樹」が放映されていた。「あまちゃん」の春子と同じく
「半沢直樹」も、過去20年間の怨恨を抱えた人物である。
これについては別の機会にお伝えします。

●やまねこのその後について、ご心配を頂いています。
7月下旬の退院後に使用していた松葉杖は8月23日病院に
返却し、その後ステッキを使っています。現在、諏訪中央
病院のリハビリ科に週一度通い、筋肉回復に向けてのスト
レッチ体操の指導を受け、自宅で毎日何度か繰り返してい
ます。

今年3月末、春の彼岸過ぎに発症した脛骨の障害、9月末、
秋の彼岸を迎えてこれで半年が経ちました。
少しづつ普通歩行に近づいています。
お見舞いありがとうございました。


うらおもて・やまねこでした。



2013年9月8日日曜日

やまねこ通信279号:原発事故・汚染水問題と五輪招致、優先順位が逆だよ!

@@@やまねこ通信279号@@@


原発事故・汚染水問題と五輪招致、優先順位が逆だよ!


今の時期、蕎麦の白い花がまっさかり。
休耕田を利用した蕎麦の畑が、八ヶ岳西麓標高1000mあたりに
どんどん広がっている。

●あと5時間で2020年夏季五輪開催地が決定される。この国は
安倍首相が東京開催を働きかけるためのプレゼン隊長となって現地
に詰めかけている模様。

ブエノスアイレスで4日に開かれた記者会見では、日本の招致側の
思いとは逆に、東電福島第一原発事故、その後の汚染水漏れについ
ての質問が相次いだ。

東京招致委員会竹田理事長は、海外メディアからの質問に答えて語
った。

「東京は水、食物、空気についても非常に安全なレベル」「まった
く懸念はない」「福島から250キロ離れている」。

「じゃあ、福島の現状はひどいということなんだね!その福島をど
うして2年半放置してきたの!バカにしてるよ!」

こうした怒りの声が避難した人々から上がっている。当たり前であ
る!

国外からの厳しい視線を受けて、「汚染水問題は国をあげて全力で
解決する」と首相は発言した。
原発事故・汚染水問題と五輪招致、順序が逆である。

国内の批判の声に耳を貸さず、海外メディアの批判に答えてようや
く原発問題の解決を語った首相の姿勢も順序が逆である。

けれど、この順序が現在のこの国の優先順位なのである。

●8月15日終戦記念日の前後は、太平洋戦争の記録、回顧が特集
で放映されるのが恒例である。夏の高校野球と同様に、毎年の夏の
テレビで戦史が見られると思っていた。
ところが、今年は様子が違っていた。

五輪メダリストの出るクイズ番組が増えていた。
例年なら終戦番組が登場するような時間帯に、東京五輪の回顧番組
が流された。聖火ランナーの第一号が沖縄出身者だったことを伝え
ながら、沖縄戦の短い紹介がなされた。

返還前の沖縄。日本の一員として聖火を持って走ることができたこ
とを、聖火ランナーは光栄とみなしていた。沖縄の戦争の物語はこ
のように東京五輪の歴史の一コマに回収されていった。

ところが東京五輪の時代から、沖縄の基地は返還後なお、少しも減
少しないことについては、番組は伝えなかった。

福島の現状が、沖縄、水俣の歴史に重なって見える。
五輪招致のお祭り騒ぎは、60年代の高度成長期を再現させようと
する安倍政権の「夢よもう一度政策」、時代錯誤である。

その高度成長が、沖縄の基地問題を放置し、全国の公害を生み出し
ては隠蔽し否認してきたことを忘れるわけにはいかない。

福島原発告訴団(武藤類子代表)が、東電と経営陣32人を「人
の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律」(公害罪法)違反容疑
で同県警に告発状を提出しました。

できるだけの協力ができるといい、とやまねこは考えています。


(以下引用)
 告発状では、東電が強度と安全性を備えたタンクを利用しないな
ど適切な対応を取らず、放射性物質を含む汚染水を流出させ、公衆
の命や身体に危険を生じさせた疑いがあるとしている。

 代理人を務める河合弘之弁護士らは同日、東京・霞が関で記者会
見し、「県警には、現場検証や関係書類の押収などの踏み込んだ捜
査をしてもらいたい」と語った。
 

次のページもどうぞ。

http://ameblo.jp/gender-equality-chino/






うらおもて・やまねこでした。






2013年8月20日火曜日

やまねこ通信278号:参院選後の「冬の時代」をどう生きるか?斎藤美奈子氏講演会

やまねこ通信278号

参院選後の「冬の時代」をどう生きるか?斎藤美奈子氏講演会

斎藤美奈子氏講演会のお知らせブログから一ヶ月以上がた
ちました。

参院選挙の前日、7月20日の茅野は晴天でした。
11時ころから、ちの男女共生ネットの頼もしいメンバーが
集まりました。

駐車場案内をアルバイト学生に依頼、会場設営、プロジェ
クター準備、講師控室、託児室準備、会場にテーブルを並
べて受付3列。別のテーブルではフィリッピン女性の人権を
守るブックロードのバッグを販売。

養護施設ひまわり作業所のクッキー、財布などの袋物がに
並ぶ。
今井書店のしほさんが著者サイン会の本をテーブルに並べ
ている。

時計の針が12時に近づく。新宿発あずさ号が到着する時刻
だ。たかこさんとちづこさんが車でお迎えに。まもなく到
着した講師はテーブルの位置、プロジェクターの写り具合
を確認して控え室に。

われわれスタッフは茅野名物、おいしい屋さんの有機野菜
料理の弁当を囲む。

するうちに参加者がちらほら。
運営委員が中心となり、準備会を重ねてかゆいところに手
の届く段取りが、しっかり組み立てられていた。

この過程を、やまねこは松葉杖の身体障害者として、すべ
て椅子に腰を下ろして眺めさせてもらった。

1時半、司会の声が響く。会場にはいつの間にか60人を超
える参加者が。知り合いも多いけれど、初対面の方々も多
い。

●やまねこの仲間ちの男女共生ネットが、文芸評論家斎藤
美奈子さんをお迎えして講演会を開く。

斎藤美奈子は、ジェンダーの切り口から権力者のウソを鋭
くえぐり出すことにおいて、ピカ一の論客である。女たち
の生き方が日本近代文学にどのように描かれているかを分
析し、目からウロコ、抱腹絶倒の書物をこれまでに多数出
版している。

ジェンダーの視点で社会を眺め、分析したら、どれほど面
白い光景が展開するだろう!

このことの実践者として最も先鋭で刺激的、イキの良い論
者として、やまねこの念頭にあったのが、斎藤美奈子さん
であった。

ここに至るまでに、昨年来の前段階があった。『モダンガ
ール論』文春文庫のあとがきに、著者の恩師成城大学経済
学部の教授が解説を書いていた。

経済学部の学生だった斎藤美奈子は、丸岡秀子の『日本農
村婦人問題』を読むことで、日本近代経済史、日本近代史
研究の海に漕ぎ出した。

ちの男女共生ネットは、丸岡秀子をロールモデルに選んで
いる。丸岡秀子は茅野から蓼科山を越えたところにある佐
久地方臼田の生まれ育ちである。

やまねこはこれを奇貨とし、ちの男女共生ネットの活動を
紹介しかたがた、斎藤美奈子氏に講演依頼の手紙を書いた。
斎藤氏はわれわれの活動に関心を示して、市場価格のン分
の1の謝礼で、講演を引き受けてくださった。
最初の依頼から約一年後に、この日の講演会が実現したの
だった。

参院選の前日。ホットな話題が目白押し。

日本はこれからどうなるの!
    ~改憲時代の政治と女性~

次に、当日のレジュメをもとに、三つのテーマをやまねこ
流に簡潔に紹介します。

[テーマ1] 学校とスポーツ界の「体罰」問題
 学校の体罰に関する全国調査によると、体罰に対する考
えは男女で大きく違う。

全体では「暴力は一切認めるべきでない」が53%、「一
定の範囲で認めてもよい」42%である。
ところが、体罰を「認めるべきでない」「体罰を認めても
よい」の考えでは、
男性:43%、54%に対し、女性:62%、32%。
 男性の半数以上は体罰容認派だが、女性の容認派は反対
派の半数である。

軍隊式の教育が戦後、学校に持ち帰られたこと、支配・被
支配の関係が身についている。日本は暴力に甘い国などが
体罰容認の背景をなしている。

暴力を禁止した法律、児童虐待防止法、DV防止法などがす
でに存在することを踏まえ、戦後日本が放置してきた体罰
について考える切っ掛けにしよう。

[テーマ2]橋下徹「慰安婦は必要」発言をめぐっての橋
下発言の骨子は、1 軍の強制はなかった。 2慰安婦は
必要だった。 3 風俗業を活用せよの3点である。

問題点は次のとおりである。
1人権意識の欠如、2女性蔑視、3男性蔑視、4歴史認識
の欠落 5韓国への冒涜 6沖縄への冒涜 

日本政府はすでに1993年河野談話(宮沢内閣)で「お詫び
と反省の気持ち」を言明し、1995年村山談話は「植民地支
配と侵略によってアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を
与えた。
この歴史的事実を謙虚に受け止め、「反省とお詫びの気持
ちを表明」している。

ところが「強制はなかった派」の主張が、強制したのは軍
ではなく業者である、慰安婦は「商行為」だったとかたり、
追随する者たちがいる。

背景にあるのは、買売春に対する日本と国際常識のズレで
あり、買春に甘い風土が日本にある。80年代には買春ツ
アーが堂々と行われ、国連人権センターから「何とかしろ」
と批判をうけている。

日本社会はこのようにして、買春に甘い風土なのである。

[テーマ3] 安倍政権の「女性政策」を考える

安倍政権の政策
アベノミクス:再配分より経済成長
原発の再稼働:「原発ゼロ」はリセット
TPP交渉参加:1次産業と医療が崩壊
改憲への道:国のかたちが変わる

主な女性政策
育児休暇3年制度:これは安倍首相のこだわりで、むしろ
職場復帰を妨げる
成長戦略は女性:キャリア女性しか念頭にない
「女性手帳」で少子化解消:性教育をやればいいのに、
安倍氏はむしろ性教育をつぶす役割を果たしてきた。

ジェンダー平等政策が政策に取り込まれている度合いは、
社民党52点満点、共産党50点、民主党44点、公明党38点、
自民党11点、維新の会9点であった。

●以上の、予定されたテーマが終わると、斎藤美奈子さ
んは、憲法について情熱的に語り始めた。

自民党改憲草案のポイントは、
1 国民主権が危ない
2 基本的人権が危ない
3 平和主義が危ない

条文を踏まえながらの自民党の改憲案に対する根本的批
判をする。

●翌日にせまった参院選の結果は、斎藤さんが予測した
通りであった。東京地方区で山本太郎が当選したのはよ
かったが。

斎藤氏は次の衆院選までの4年間を、「冬の時代」と呼ん
だ。
すでに「改憲時代」である。
自民党の改憲案では、国防軍は三権分立の外にたつ第4
の権力となってしまう。

現在の最大の問題は、憲法を、私たち国民がろくに読ん
でいないことである。

その時代を、わたしたちはどうやって過ごしたらいいの
だろう?

1    日常生活で憲法のことを話題にする。周囲の人が乗っ
 てこなくてもいい。飽きないで語り続けよう。
2    議員、自治体に対して、様々な問題で圧力をかけよう。
3    活動においては100%を求めない。
4    暗くならないようにしよう。

●選挙結果は、斎藤さんの予測通りであった。
「改憲時代」。
これからの4年をどうしたらいいだろう?

会場からの質問に答えて、身の回りの無関心な男性たちを、
どうやって切り崩したらいいかのアイディアを、彼女は伝
えた。あいうえおの5項目である。

あ:「あれ~」と声をあげて、「あきれるてみせる」。
い:「怒る」ふりをする。
う:「う~ん」と「うなり」、声にならない叫びを発する。
え:「えっ!」と聞き返す。
お:「オウム返し」に相手の言葉を繰り返す。

そのとおり。
黙っていてはいけない。
かといって、議論してもなかなか相手に通じない。
だから、「あんたの言い分は、呑めないよ!」
「それって、おかしいよ!」
と常に伝えてゆく必要がある。
その技法が「あいうえお」なのだ。

以上、斎藤美奈子氏の講演を、レジュメを参考にして、や
まねこ風に紹介しました。

シリアスな問題が山積みで、重くなりがちな講演にもかか
わらず、美奈子節の炸裂に応え、会場は時に、抱腹絶倒の
笑いが渦巻いて、「美奈子ちゃ~ん」との掛け声も投げら
れました。

サイン会も盛況、ブックロードのバッグも大いに売れて、
新規の会員もあり、ちの男女共生ネットのメンバーは、わ
くわく、ほくほくの一日だったのです。

講演の斎藤美奈子さん、新しい参加者のみなさん、リピー
ターのみなさん、チケット販売会場設営などのすべてを担
当した拡大運営委員のみなさん、本当にありがとうござい
ました。


長い夏休み中の、
うらおもて・やまねこでした。      




2013年7月17日水曜日

やまねこ通信277号:やまねこの癌研有明病院入退院。みなさんお世話になりました。

やまねこ通信277号

7月後半になりました。
前回276号を送信したのは61日。それから46日が
過ぎました。

やまねこはこの一ヶ月ばかり病院に入院していました。
病院の名は癌研有明病院(東京江東区)。
病名は左膝下脛骨の骨腫瘍。


3月末からの膝の痛みが治らないので、諏訪中央病
院で診察を。すると膝外来のS澤先生が、X線映像、
MRI映像を見ながら恐い深刻な表情で、癌研有明で
診察を受けるように勧め、紹介状を書いてくれたの
です。


さっそく、癌研有明病院に電話し、診察日を予約し
2回の検査に通いました。結果、左膝下脛骨の骨腫
瘍。一週間後、入院の運びに。

6月19日午前入院、翌日午前8時から手術3時間。
手術の際の病理検査で、腫瘍が悪性であることが判明す
れば、再手術を受け、膝を人工関節にする予定でした。

病理検査の結果を4週間待機しながら、松葉杖歩行のリ
ハビリを進めていました。

7月2日、予定より早めに、悪性の疑いが晴れ、良性の
腫瘍であったとの診断が主治医から伝えられました。

これで、人工関節の手術をする見込みが消え、最初の手
術の切開痕が治癒し、松葉杖で左足を保護して歩く訓練
をすることで、退院可能になったのです。

入院期間は6月19日から7月14日の26日でした。

癌研有明病院は、お台場などからほど近い臨海副都心と
呼ばれる海沿いの地、りんかい線の国際展示場前駅から
ほど近いところにあります。

かつて大塚にあった病院が、2005年、有明の地に移
転したのでした。

やまねこが滞在したのは、5階の整形外科病棟、4人部
屋。病室の窓は、海の反対側に向かって開け、東京タワ
ーとスカイツリーがともに見晴らせる景観が広がってい
ました。

●入院中、何人もの皆さんに幾度ものお見舞いをいただ
きました。電話やメールで励ましてもらったりもしまし
た。

やよいさん、つねこさん、ちづこさん、みえこさん、こ
さとさん、としえさん、るみこさん、ろくろうさん、ひ
ろこさん、みきよさん、かやのさん

幾度も足を運んでくださった、まさこさん、さちほさん、
きくこさん、たかこさん、ゆみこさん、とよこさん、い
ちこさん、やっこさん、ふじこさん。

お忙しい時間を割いてくださって、本当にありがとうご
ざいました。

皆さんが声をかけてくださったおかげで、どれほど励ま
されたかわかりません。じぶんのいのちが、じぶんひと
りだけのものでないことを実感したのは、このたびが初
めてかもしれません。

入退院は、中央道、首都高を経由し、さらに東名、首都
高、中央道を経由して、たかこさんに車で送り迎えして
もらい、緑濃い自宅に戻ることができました。

14日日曜日に帰宅しました。
ところが、インターネットの接続がうまくゆかなかった
り、良くないことは重なるもので、風呂のボイラーが故
してボイラー取替工事の注文に手間が取られたりし、
けれどなによりも、頭の中がまだ入院モードだったので
、「やまねこ通信」に取り組めぬままでした。

今回は、入退院ご報告と、その間にいただいたお気遣い
のお礼だけを最小限書く事で閉じたいと思います。

●7月20日、文芸評論家・斎藤美奈子氏講演会が開か
れます。この行事だけは、どうあっても参加せねばなら
ないのだ、と、病院の主治医に何度も訴えてきました。

開催日まで、あと3日です。
会場:茅野市家庭教育センター、開演:午後1時半。
参加費500円(ネット会員は無料)

会場でお目にかかりましょう。
みなさん、どうかお楽しみにおいでくださいますように。



うらおもて・やまねこでした。

2013年6月1日土曜日

やまねこ通信276号 教員の買春、性犯罪はどうやったら防げるか?茅野市の中学教諭児童買春の疑いで逮捕

@@@やまねこ通信276号@@@
  
今朝、長野日報をめくって、既視感に襲われた。
あれっ、おかしいな!
県の「子どもを性被害等から守る専門委員会」が昨日開
かれたばかりである。

同じ紙面に「永峰中教諭逮捕」の大見出し。校長と茅野
市教育長が並んで頭を下げる写真入り。

茅野市永峰中学教員のA容疑者41歳(実名報道)が昨年11
月上旬、ネット出会いサイトで知り合った南信地方の中二の
少女(14歳)が18歳未満であることを知りながら、現金数万
円を渡し、ホテルでみだらな行為をしたというもの。

A容疑者は着任5年目。音楽担当で全校生を指導。3年の
担任と学年主任、吹奏楽部(部員55人)顧問を務めて
いる。勤務態度は「勤勉で真面目」。部活指導も熱心。
昨年度は中部日本吹奏楽コンクールで本大会に出場。女
生徒からの苦情等は全くなかったという。

市教委は学校関係者の非違行為防止に向けた教育集会を
年4回開いている。同容疑者は昨年度3回出席したという。

茅野市は「ケータイ・インターネットを正しく、安全に使
うために」と題する冊子を児童生徒に配布し、出会い系サ
イトを通じて増加する性犯罪に注意を促していた。

牛山教育長は「子どもより教師という大人の方が使い方を
間違ってしまった。悔しい」と語り、研修のあり方を再検
討する考えを示した。

永峰中は昨日31日、臨時の生徒集会を開いて、教諭逮捕
の事態を謝罪し、2~3年生約270名に説明した。市役
所で会見した校長によれば動揺して涙する生徒の姿もあっ
た。

事後対策として、集会では「スクールカウンセラーやすべ
ての教師に、相談や切なる思いを伝えて欲しい」と呼びか
けた。

保護者に対する説明会も開いた。約360名が出席。保護
者からは部活の練習再開時期の問題、スクールカウンセラ
ーの増員などの質問が出された。(以上、長野日報より)

●長野県では昨年来、教員の性犯罪が相次いだ。
毎日新聞は、昨年からの性犯罪を羅列している。
昨年以降発覚した教職員のわいせつ不祥事
 (肩書・年齢は当時)
【2012年】
▽3月28日=東御市の中学校の男性教諭(35)
元教え子の女子高生にみだらな行為をしたとして、市青少
年健全育成条例違反容疑で逮捕

▽4月15日=東御市の高校の男性教諭(35)
 教え子の女子高生にみだらな行為をしたとして、市青少
年健全育成条例違反容疑で逮捕

▽5月10日=南箕輪村の高校の男性教頭(52)
 岡谷市内のコンビニエンスストアで女子高生のスカート
の下にカメラ付き携帯電話を差し入れたとして県迷惑防止
条例違反容疑で逮捕

▽6月13日=塩尻市の中学校の元男性教諭(54)
 教え子の女子中学生の着替えの様子をビデオカメラで隠
し撮りしたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で逮捕

▽8月7日=池田町の小学校の男性教諭(43)
 小学校プールの女子更衣室に侵入、ビデオカメラを設置
し、盗撮したなどとして建造物侵入と軽犯罪法違反容疑で
逮捕

▽8月9日=長野市の小学校の男性教諭(52)
 教え子の女子児童6人にキスをしたり、体を触ったりし
たとして懲戒免職処分

▽8月9日=北信地方の高校の男性教諭(58)
 個別指導中に女子生徒の太ももや腰を数回触ったとして
懲戒免職処分

【2013年】
▽1月24日=県立特別支援学校の男性職員(30)
 特別支援学校の寄宿舎で女子生徒にわいせつな行為をし
たとして懲戒免職処分

▽5月13日=諏訪市の中学校の男性教諭(24)
 松本市の商業施設で女子高生にしつこく声をかけ、肩を
抱き寄せるなどしたとして県迷惑防止条例違反容疑で逮捕

●昨年は毎月繰り返され、特に8月が頻繁だった。その都
度、県の教育委員長、知事からの注意や勧告が報道された。
それをあざ笑うかのように、犯罪が起こった。

県の教育委員長が今年度交代になり、県職員不祥事は「原
則公表」に改められた。

県の「子どもを性被害から守る専門委員会」の初会合が県
庁で昨日開かれた。そこでは「法規制」を明記し、弁護士
ら法律専門家のワーキンググループの設置を決めた。

●県の取り組みは、「罰則」を明確にした。当然であろう。
学校、市町村教委、県教委の中での「もみ消し」こそは、
加害者を守り、さらなる犯罪の温床を育てることに役立っ
ただろうから。

●けれど、「罰則」強化は解決の半分でしかない。
「いそがしくてストレスがたまった」などの言い訳を、加
害者は繰り返している。

ストレス解消のために性犯罪に向かうとしたら、その傾向
こそが問題にされなくてはならないのではないか?

児童生徒のカウンセラーは制度化されたが、教員のカウン
セラーを義務付ける必要がある。必要なのは、市町村や県
教委という人事・雇用部門に対して、相談内容の秘密が厳
守されねばならないことである。

教員の教育課程の中に、自身のセクシュアリティー、性的
志向性を自覚し抑制する課程が入らねばならない。教員に
就職してからも、定期的にこの課程を受講する機会を設け
てはどうだろう。
これは個人の内面の自身による管理である。

抑制が難しいと分かったところで、加害者になる前に
転職することも必要であろう。

教員に大学院終了を義務付ける構想が民主党から出された
。そこでは教育内容の知識の充実、教育方法の
改善などのことが目的として語られた。

けれど、これだけでは不十分なのは、続出する教員の性犯
罪報道が証明している。

●最大に重要なことがある。学校を取り巻く社会は、買売
春に対して、どんな姿勢をとっているだろうか?

沖縄の米軍基地で「風俗業を活用してほしい」と発言。
「兵士に売春が必要」であると、世界に向けて発言して恥
じることのない男性に政党の党首、自治体の市長をまだ務
めさせるような社会では、今後も、同様の犯罪が起こるだ
ろう。

買売春の容認、性犯罪の黙認された社会では、立場が弱い
身近な女性を性暴力の犠牲にしても、加害者はやましさを
感じなくてすむ。

教員の性犯罪を終わらせない最大の要因がこのことである。

少なくとも都道府県市町村の教育担当部門の責任者は、
売春容認発言に対して、厳重な抗議申し入れを、早急にす
べきではないだろうか。

メディアに向けて頭を下げている場合ではないでしょ


うらおもて・やまねこでした。