８月３日夕方「脱原発デモ」諏訪でも、保守王国に「地殻変動」、山口知事選、「脱原発候補」飯田哲也候補健闘

@@@@やまねこ通信210号@@@@

２９日投開票の山口県知事選では、飯田哲也（いいだてつ
なり）氏（５３）（ＮＰＯ法人「環境エネルギー政策研究
所」所長）が、「地殻変動」的健闘を示し、無党派層の半
数の支持を獲得した。


一般的知名度のない新人候補。しかも始動が遅かった。

ミスター新エネルギーと呼ばれる飯田哲也氏は、新エネル

ギー信州ネット、信州ネット諏訪を通じて諏訪地域にも親

しみがあり、やまねこは健闘を期待して見守った。

岸信介、佐藤栄作、安倍晋太郎、安倍晋三らの選挙地盤で

ある山口県は、民主旋風が吹いた２００９年衆院選でさえ
県内４小選挙区中三つで自民党が勝利した牢固たる保守王
国。


当選した自民公明両党推薦の元国土交通審議官の山本繁太
郎（６３）陣営にとり、冷や汗ものの結果だったという。


だとすれば、野田政権不信、賞味期限がとおに切れた「お
任せ民主主義」脱却の波は、09年「民主党ブーム」の水位
とは比較にならない段階に達しているのだ。


この国も、ツイッター革命、ジャスミン革命の北アフリカ
諸国、エジプト、チュニジアの水準に、市民の意識が少し
は近づいたのだろうか？

●地元、西日本新聞の解説を読んでみよう。

「今回の知事選でも山本陣営は、安倍晋三元首相らの応援

に加え、公明党の推薦も取り付け、盤石の態勢だった。

民主党の「不戦敗」もあり、本来なら圧勝してもおかしく

なかったろう。

対する飯田氏は、組織も地盤もなく、全国から集まったボ

ランティアらが選挙運動を担った。「草の根、手作り」の

無党派選挙が、「保守の牙城」を揺るがし、旧来型の組織

選挙を追い詰めた。

単なる善戦を超え、民意の地殻変動を予感させる選挙だっ

たのではないか。

山口県内では、中国電力が進める上関原発（同県上関町）

の建設計画の是非が大きな課題になっている。

飯田氏はエネルギー政策に詳しく、脱原発が持論だ。上関

原発建設の「白紙撤回」だけでなく「自然エネルギーを活

用した地域活性化策」まで踏み込んだ。

山本氏は原発計画の「凍結」を主張しながら、選挙戦では

ほとんどエネルギー政策に触れなかった。原発問題を争点

化させない選挙戦術だったのだろうが、脱原発を支持する

有権者の少なからぬ票が飯田氏に流れたのは間違いあるま

い。

また、飯田氏は６月まで大阪府・市の特別顧問を務め、橋

下徹・大阪市長のブレーンでもある。橋下氏と同様に既成

政党中心の政治からの転換を主張し、米軍岩国基地への垂

直離着陸輸送機オスプレイの搬入も厳しく批判した。

そうした姿勢は、硬直的な「国策」の壁や中央政治、既成

政党に対する県民の不満の受け皿となったようだ。

山本新知事は今後、国策と地元の民意がせめぎ合う原発建

設の是非やオスプレイの問題で難しい対応を迫られよう。

今回の山口県知事選が象徴する有権者意識の流動化や多様

化の影響は当然、山口県政だけにとどまるまい」。
引用終わり。

自公推薦の山本候補でさえ、上関原発を「凍結」、危険と

警告されている米軍輸送機オスプレイに対しては「反対」

と、口先ばかりの表明を余儀なくされた。

飯田候補のエネルギー政策との競合を避け、対立をぼかす

作戦。今後の県政で、自公の政策との矛盾をうめるため、

どんな危険なアクロバット飛行が予定されるのだろうね？

●  諏訪地域の合言葉、「金曜夕方は、上諏訪駅前、脱原

発デモ」

２７日夕方、１０人ほどが集まり、「さよなら原発」のプ

ラカードを手に、「大飯原発再稼働反対」「原発は要らな

い」などと声を上げた。（信毎新聞写真入りで報道）。

山崎さん、宮坂さん、ご苦労様です。

１６日代々木公園の「さようなら原発１０万人集会」に参

加。「組織主体の運動ではなく、市民がインターネットを

通じて集まったことに感銘を受けた」と語る山崎さん。

●そういえば、やまねこの友人ノンポリを自認する多摩市

のかずこさんが２７日にメールを送ってくれたのだった。

「今日のＮＨＫクローズアップ現代で、「大飯原発再稼働

に抗議するデモ」を取り上げていました。今や参加する人

たちは、大変多くなっているそうです。

腰の重い私でも、行こうかしらなんて気を起こさせる内容

でした」。

その通り。デモに参加する人々は政党やセクトに動員され

た人々ではない。通勤、通学帰りの「ふつう」の市民たち

なのだ。こんなことが、この国の歴史にこれまであっただ

ろうか？

諏訪に同じ行動が起こっても、少しも不思議ではない。

ようやく夏休みが始まった「ふつう」の市民のやまねこ、
８月３日夕方には、友人を誘って、出かけよう。

脱原発諏訪の仲間、宮坂亨さんの歌集『０１０年安保』に、

やまねこが見出した歌人（うたびと）宣言。

ビンボーです恋人います病気です世界を変える夢持ってます

「世界を変える夢」はやまねこも同じ。

うらおもて・やまねこでした。