子どもたち、女たちへの性暴力に対して、アンテナを高くしているやまねこ。
見逃せぬ事件が起こった。
旅先、NYのホテルで、従業員の女性に強姦し、逮捕、起訴された。
容疑者は、高跳びしようと、エール・フランス機に乗り込んだ。
しかしケネディ空港で逮捕され、大きく報道される。
フランス最高峰のエリートコース出身。
社会党所属で閣僚経験者。
派手な生活で知られ、「シャンパン社会主義者」とメディアから皮肉られている。
有名テレビジャーナリストである妻は、夫の無実を信じているというが、
容疑者には性犯罪の前歴がいくつもある。
国際機関のドンが性犯罪で起訴され身柄を拘束されている。
容疑者は今後、どのような罰を受けるのだろう。
国際的男性社会は、再発防止策を、どのように打ち立てるのだろう。
IMFは、ストロスカーンの性犯罪歴を知っていながら見逃してきた。
その「寛大」に対して、大きなツケを、今後払わされるだろう。
これは大事件だと、やまねこは考える。
ストロスカーン氏が、フランス大統領、サルコジの最大のライバルであるため、
陰謀説もささやかれている。
日本国内の新聞は、小さな記事でゴシップ扱い。
ロイター通信、ウォールストリートジャーナルが細かく報道している。
事件の概要:
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21106920110516?rpc=122
国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事(62)が、ニューヨーク市内の
ホテルで女性従業員に性的暴行を加えようとしたとして、15日までに
逮捕・訴追された。
同専務理事は来年の仏大統領選の有力候補。ユーロ圏債務危機の対応に
追われるIMFはトップ不在という異常事態に追い込まれた。
ニューヨーク市警によると、専務理事はニューヨークのジョン・F・ケネディ
空港でパリに向け出発直前のエール・フランス機内にいたところを警察に
身柄を拘束された。
性的暴行の被害者はニューヨークのホテルの客室係の女性(32歳)。
警察のスポークスマンは「ストロスカーン氏は携帯電話を置き忘れており、
NY市警は彼が逃亡したと認識した。エール・フランス機に搭乗したことが
分かったので、同機から彼を降ろした。
現在警察に拘束されて事情聴取を受けている」と述べた。
事件があったのはタイムズ・スクエア近くのホテル「ソフィテルニューヨーク」。
客室係の女性は軽傷を負っており、EMS(緊急医療サービス)によって
ルーズベルト・ホテルに運ばれ、治療を受けたという。
宿泊していたのは一泊3000ドル(24万円)のスイートルーム。
性暴力の前歴:容疑者となったストロスカーンには、性犯罪の前歴があった。
同専務理事は2007年11月にIMF専務理事に就任。2008年10月には
部下の女性と性的関係を持ったとして、この女性や妻、IMFの職員などに対し
謝罪していた。
だが、これだけではなかった。
フランス人ジャーナリストで作家のトリスタン・バノンさんは2002年、
取材のため、ストロスカーン氏をインタビューした際、性的暴行を受けた。
バノンさんは当時22歳。
バノンさんの母親は語っている。
バノンさんの母親は語っている。
「娘が暴行された。精神的に非常に痛手を負った出来事だった」。
実は母親アンヌ・マンソレ氏は社会党の政治家。
被害者によると、ストロスカーン氏が指定したパリのアパートでのインタビュー
で、バノンさんを押さえつけ、乱暴にブラジャーを剥ぎ取った。
被害者はその後、何とかアパートから逃げ出すことができたという。
告訴しようとも考えたが、自分のキャリアに傷がつくことを恐れて当時は断念した。
告訴しようとも考えたが、自分のキャリアに傷がつくことを恐れて当時は断念した。
加害者の親族のかかわりもあった。ストロスカーンの二番目の妻が、なんと、
バノンさんの後見人(名付け親)であったというのだ。
この事件直後、母親に対し、ストロスカーン氏は不品行を認め、謝罪したという。
2002年の事件は告訴に踏み切らなかったが、今度は、バノンさんは、告訴を
決意しているという。
性犯罪は、被害者の女が、社会的に被害を受ける。
セカンドレイプと呼ばれている。
セカンドレイプと呼ばれている。
この事件のように、有力者の母がついていても、被害届が出しにくかった
事が分る。
武器輸出世界最大、原発大国フランスは、男性の性暴力に対して、
寛大な国であることが分る。
伝統的に政治家の異性関係は不問にする同国では異例といえる報道合戦。
仏テレビ各局は連日、ニューヨークで事件現場のホテルや裁判所前から
仏テレビ各局は連日、ニューヨークで事件現場のホテルや裁判所前から
生中継で事件を報じている。
「私は女性好き。だから何なんだ」と開き直った逸話と共に、ホテルの宿泊費が
1泊3000ドルだったことなどを詳報。国営テレビ「フランス2」は被害者の
容疑者の経歴:
ストロスカーンという人物、どんな経歴なのであろうか。
ドミニク・ストロス=カーン(ストロス・カーン、ストロスカーン、Dominique
1949年4月25日パリ、ヌイイ・シュル・セーヌのユダヤ人家庭に生まれる。
学位を取得。
フランス社会党所属。
1997年から1999年まで経済・財政・産業大臣(大蔵大臣、財務大臣に相当)。
社会党の大統領選挙候補者に立候補。
2012年の大統領選挙でも有力候補。
以上、Wikipedia参照。
数ヶ国語を使って、国際機関での演説や舞台裏での交渉が巧みだった。
フランスとモロッコに住居があり、フランスの新聞から、しばしば、
「シャンペン社会主義者」とからかわれている。
社会学者ピエール・ブルデュー、経済学者で政治家のジャック・アタリなど
ユダヤ系のエリート仲間が思い浮かぶ。
こうした欧州、米国のユダヤ系の知的コミュニティーは、今回の犯罪を
どのように受け止めるのだろうか。
容疑者の家族:
著名なテレビ・ジャーナリストである妻シンクレアさんが声明を出した。
「夫に向けられた容疑は全く信じない。彼の無実が証明されることを疑う
余地もない。私は自制と良識を求める」。
シンクレア夫人は、どこまで夫を信頼し続けることができるだろうか。
以上、事件の概要をお伝えしました。
次回は、被害者であるアメリカのホテル従業員の側からお伝えします。
うらおもて・やまねこでした。
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