@@@やまねこ通信250@@@
自民党の総務会長に野田聖子、政調会長に高市早苗が起用され、
閣僚には、森雅子、稲田朋美の女性大臣が二人。
来年夏の参院選に照準を合わせたシフト。
安倍氏は衆院選の選挙戦で、「社会のあらゆる分野で指導的
地位に女性が占める割合を2020年までに,30%とする」と
訴えてきた。
●ところで、『2020年30%』の目標は、いったい、どこか
ら出てきたのか?それは、男女共同参画推進本部の目標で
す。
以下、白書からの引用です:
「我が国では,「社会のあらゆる分野において,2020
年までに,指導的地位に女性が占める割合が,少な
くとも30%程度になるよう期待する。」という目標
(平成15年6月20日男女共同参画推進本部決定。以
下「『2020年30%』の目標」という。)の達成に向け
た様々な取組が行われてきた。
しかし,政治,行政,経済を始め多くの分野において
政策・方針決定過程への女性の参画は十分ではなく,
男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)の制
定から10年余りを経過した現在もなお大きな課題とな
っている。
政策・方針決定過程への女性の参画の拡大は我が
国の社会にとって喫緊の課題であり,平成22年12月
に閣議決定した第3次男女共同参画基本計画(以下,
本編において「第3次基本計画」という。)において
も,特に早急に対応すべき課題の一つとして,実効
性のある積極的改善措置(ポジティブ・アクション)
の推進を挙げている。
今後,「2020年30%」の目標を社会全体で共有する
とともに,その達成のために官民を挙げて真剣に取
り組んでいかなければならない。ここでは,諸外国
及び我が国において現在行われているポジティブ・
アクションを分野ごとに概観・分析するとともに,
具体的な好事例を紹介することによりそれぞれの分
野や実施主体における具体的な取組の加速を図るこ
ととする。
●「『2020年30%』の目標」達成発言を、「参議院
選までの人気取り」と揶揄したい気持ちに駆られる人
々が多いことは容易に想像できます。
●けれど、安倍晋三氏のような、自民党の古い層を代表
する露骨なタカ派でさえ、「社会のあらゆる分野で指導
的地位に女性が占める割合を2020年までに,30%とする」
と発言することが必要とされた段階に、今日の社会が進
んできたと考えることを、選択したらどうかしら?
阿部総裁の公約を真に受け、直近の課題、参院選に臨ん
で、何が必要かを考ました。
で、何が必要かを考ました。
2013年7月に予定されている参議院選挙を臨み、まず
は、現在の参院議員女性比率を調べてみました。
●政党名・ 女性議員数 / 全議員数、 女性割合%
民主 13/87 15%
自民 15/83 18%
公明 3/19 16%
共産 2/6 33%
社民 1/4 25%
さらに、選挙区選出と比例区選出議員の女性割合の差で
す。
●女性議員数 / 全議員数 女性議員割合
選挙区選出: 43
/ 236 18%
比例区選出: 12 / 48 25%
●安倍首相『2020年30%』公約を実現するには、はたし
て何が必要なのか? 日程の近い順に必要事項を並べて
みよう。
1 2013年、参院選における候補者を、自民党は少
なくとも女性候補を3割以上とし、とりわけ、比例区上
位に女性候補を並べること。
比例区は、政党の投票数に比例して当選が決まる。現在
の参議院議員も、比例区の女性議員率は25%である。
このためには、現在、比例区で上位に並んだがために当
選した男性議員を、女性新人に置き変える必要があるだ
ろう。
このことが、近々発表される候補者名簿にしめされるか
どうか!
そこを見れば、安倍首相『2020年30%』公約の本気度が
見えるだろう。
2 衆院選と参院選の本格的選挙制度の改革である。
現在の小選挙区で当選者が1人の区では、女性候補は当
選しにくい。男性が優位を占めている社会では、男性候
補が各選挙区での最大投票を獲得するのが当然である。
例外的に女性が当選する現在の「紅一点体制」を維持し
たままでは、『2020年30%』の実現には、遠く及ばない。
女性候補が当選しやすい複数候補が当選する中選挙区に
への改革を実現して初めて、安倍首相の本気度が示され
るだろう。
●長野4区選出自民党・後藤茂之氏は、12月衆院選公示
直前、ちの男女共生ネットの公開質問状に対しての、6
項目の回答の内、3に次のように答えています。
3 社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位
に女性が占める割合を30%以上とする目標を確実に達
成し、女性力の発揮による社会経済の発展を可能とする
制度を整備します。
「ちの男女共生ネット」ウェブページに回答全文があり
ます。
●ちの男女共生ネット、諏訪市女声ネット、ウェブペー
ジ読者は、『2020年30%』に向かう公約をした、自民党
安倍首相、後藤茂之議員の足取りがどんなものか、今後
も、注視を継続いたします。
みなさん、今年はやまねこ通信のたび重なるご訪問、ご
愛読、ありがとうございました。
愛読、ありがとうございました。
来年は、みなさんにとり、良い年になりますように。
うらおもて・やまねこでした。